ツンデレなペットを飼うことになりまして。

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なにが起こっているのか分からなかった









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けれど、







一時的に停止した私の脳波は


鈍くなった感覚を取り戻すのに時間は少しかかったが


初めてじゃない味わった事のある感覚が蘇ると同時に

今目の前に起きている状況をやっとの思いで理解した








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目の前から彼の顔が



唇に触れた柔らかい感触が







同時にゆっくり、ゆっくりと離れていって









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少し長めの前髪から透けて見える瞳は



まっすぐ私を捕らえている









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『り…稜…雅、…？』


『…ごめん』









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…なんで、謝るの？









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何に対してのごめん？









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いつもそうだった









あなたはすぐ謝る





自分が悪くなくても





喧嘩しても先に謝るのはいつも稜雅だった









あの時だって…別れる時だって、









あなたはやっぱり『ごめん』って言った




何に対して謝っているのかさえもう分からなかった









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あなたは、優しい





すごく、すごく…ものすごく優しい




私を思ってのあなたなりの優しさだったんだと思う




私もその優しさに何度も何度も甘えてきた





彼の優しさが、大好きだったから









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でも、








いつからか、何処かでそれが辛いと感じてた




優しい稜雅が好きな事に変わりわなかった






なのにどうしてだろうと、






何度考えても、それは未だにわからない









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ｷﾞｭ…









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『…A？』




『…ん？…』









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けれども、





そんなめんどくさい言葉を並べるよりも




頭であれこれ勝手に考えるよりも先に、









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『…俺、やっぱり気づいたんだ』




『…うん』









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私の意思は、本当はもういつだって決まっていた









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稜『…Aがいないと、だめなんだ…』







『稜雅…』









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稜『A、…やり直そ』





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どんなにしまいこんだって

彼の前では、私の気持ちは簡単に引き釣り出されてしまう

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