ツンデレなペットを飼うことになりまして。 (ページ11)

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。

海『で、最近どうなの？』

『…ん？最近って？』

海『う～ん、色々(笑)？』

『べつに？特に変わらないよ』

海『ふぅ～ん…』

『え、聞いといてなんでその返事？』

海『…べつに？』

『もう…』

．

海『…まだ引きずってんのかなって思って』

．

一瞬間を置いて目線を私でなく

少し俯きがちにスプーンで救ったオムライスを

頬張りながら彼は問う。

．

『……べつに？』

海『うん、案外平気そう。もしくはそう見えるだけ？』

『なにそれ…(笑)。もうなんとも思ってないよ』

海『ふぅ～ん。ならいいけど』

．

．

別れた彼は、私と小笠原と同じ同期だった。

そして同じ部に配属されて３人仲が良かった。

仕事終わりに３人で呑みに行くこともあったし、

私が行けない時はしょっちゅう小笠原と彼が二人で呑みに行くことも多かった。

ただの仲のいい同期で、楽しいなぁなんて思ってたけど

．

珍しく彼に二人で呑みに行こうと誘われて、

初めて二人で呑みに行った帰りだったけ、

．

彼に付き合ってほしいって言われたのは…

．

私も…実は前々からいいなぁて気になってて

突然言われた事に驚いた反面嬉しくて、

戸惑いながらも〝はい〟て返事して…

私の返事を聞いた彼はガッツポーズして喜んで…

私はそんな彼に『大袈裟だよ』なんて笑って言って

でもやっぱり嬉しくて…

．

．

彼は私を抱きしめて、

『大事に、するから』

少し震えた綺麗な声でそう言ってくれた。

．

．

．

ずっと一緒にいたいと思ってた

．

でも、2年も付き合って結局破局

．

私は、振られたんだ…

そう理解するのに時間がかかった

．

．

思い出は美化されると言うけれど

本当にそうなのだとこの歳になって知った。