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美術室には誰もいなくて、私たちは自力でガムテープを探すことになった
『大我ーそっちあった？』
「ないよ ガムテープってほんとに美術室にあんのかな」
『なかったらどする？』
「ゆるさない」
『こわいな〜 ねえこのダンボールの中にあるかな？』
2人で床にしゃがんで、ほぼほぼゴミ箱みたいなダンボールを漁ることにした
美術室に差し込む夕日が綺麗で、大我との思い出は夕日ばかりだ
『夕焼け綺麗だね』
「あの日みたいにね」
『ねえ大我』
ん？って大我は手を止めるとこっちをみる
『わたし変われてるかな？』
ちょっと静かになって
「そう思うよ さみしいなってぐらい」
「俺も変わりたいな」ってふわって笑うと、また探す作業にもどった
『普段あんま言わないけど、いつもありがとうね。いつもっていうかずっと』
また静かな空気が流れる
箱の中でちょっと手が触れて そのまま右手がぎゅって握られた
「Aにとって俺って何？」
『え？』
返事をする間も無く、ぐいって立たされて、大我にもたれかかるような体勢になると
後ろに手が回ってぎゅってされる
『たいが？』
「A好きだよ どこにも行ってほしくない」
ぎゅって腕に力が入ってて 苦しいよって背中をぽんぽんすると少し緩まる
『たいが』
「ごめん今はなんも聞きたくない 俺のこともちょっとは意識してよ」
パって手が離れて 頭をゆっくり撫でられる
もどろっか、っていつの間に繋がれた手
大我は「最低だよね俺」ってぽつって呟いたっきり、それ意外は何も話さず
さっきから起きたことにずっと混乱しながら廊下を歩く
大我の気持ちなんて1ミリも気づかずに
1ミリも考えずに ずーっと過ごしてた自分が無神経で嫌いだ
変わりたい なんて望んでるうちに色んな歯車はちょっとずつ動き出してて、波乱の秋がはじまった
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はむ(プロフ) - 翡翠さん» ありがとうございます！設定はこだわっているので褒めていただけて嬉しいです、今後ともよろしくお願いします (2022年2月5日 22時) (
レス) @page21 id: e9203654aa (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 物語から設定までめっちゃ好きすぎます、！更新楽しみにしてます、！ (2022年2月1日 18時) (レス) @page5 id: 4d27a85535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2022年2月1日 13時
