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せっかく新一と一緒に帰れたというのに彼の口から語られるのは蘭にまつわる話ばっかりで、上がっていた気分も家に着く頃にはすっかり萎んでしまっていた




そんな私に気付かない新一はご丁寧に私を家の玄関まで送っていった後また明日な!とか言って帰っていく



それだけで嬉しがってしまう自分が重症なのはもう昔から理解してること。なんだかご飯を食べる気にもならなくて、母親に適当に言い訳つけて部屋に入るとベッドに横になる




鞄に付けた新一からハワイに行ったお土産だと言って貰ったキーホルダーを見つめる


綺麗なグラデーションが入った水色のキーホルダー。まるで彼の瞳を連想させる色で辛い時や何かがあったときはこうして良く見つめてる



「やだなぁ〜...諦めさせてくれたら楽なのに」



優しいし、聡い新一のことだ。きっと私の想いには気付いてる。それでも何も言ってこないってことは今の関係のままでいたいという彼なりの訴えなのだろうか


脳内の雑音を掻き消すように強く目を瞑った

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作者名:ぽむ | 作成日時:2023年5月21日 17時

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