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卒業式の日、普段は立ち入り禁止の屋上に彼を呼び出した




指定した時間ぴったりに彼は現れて、鉄格子に手を置いて下を眺めていた私の横に並ぶ。なぜかは知らないがげっそりしている




「どうしたの、なんか疲れた顔してるね?」




「ん?あぁ。ちょっと女子たちに第二ボタンほしいって迫られてよ〜。抜け出すのに苦労したぜ」




第二ボタンは心臓に近い位置にある為、ハートをあげるという名目の元好きな人に渡すという卒業式ならではのイベントみたいなものがあるらしい




視線を落とすが、彼の学ランには変わらず第二ボタンがあった



「蘭に渡すの?」



「渡してもあいつは気付かねーと思うけどなぁ。変なところで鈍いし、、、それよりなんで俺を呼び出したんだ?」


その言葉が聞けて十分



「私ね、新一が昔から好きだったの」




新一の顔が驚愕に染まる。気付いていたかと思ってたけど、そうでもなかったらしい



「わ、わりぃ...気持ちは嬉しいが...」



「わかってる、告白だけしたかったの。蘭のこと泣かせたら許さないからね!」




頬に伝う涙に気付かないふりをして、その場を去った。
これで私の恋も終わり



バイバイだね、工藤新一くん...

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作者名:ぽむ | 作成日時:2023年5月21日 17時

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