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少々行儀が悪いがカタログを見ながら歩いていると案の定というか何かに躓いた
そのまま転ぶかと思っていたが間一髪快斗が腕を引っ張ってくれた為顔から地面にダイブする自体は免れたようだ
「ありがと快斗...」
「ったく、気をつけろよな〜。オメェはほんとにどんくさいんだから」
一体何に躓いたのかと足元を見ると黒い布をガムテープで貼り付けた障害物があった。こんなもの今までなかったはずだ...。そして今夜の事を考えると十中八九、あのじいさんが仕掛けた罠だろう
快斗が高い建物に行きたいと言うので、その近くにあったビルの高層階でやってるというビュッフェ式のスイーツ店にやってきた
私がマカロンやらカップケーキを食べてる時も快斗はコーヒーを飲みながら下を観察してる。ちょっと待って、これ私仕事放棄じゃない?!
と今更ながら気付いておろおろしてるとそれに気付いた快斗が頬杖をつきながら話しかけてくる
「いーんだよ別に。今回はオメェにも動いてもらうからそれの前払いって事で♡」
「えっ?」
どういう事かと聞く前に快斗は席をたち、あろうことか先に支払いを済ませてしまった
「ちょ、私しか食べてないんだから私が払うって!」
「言ったろ?これは雪乃チャンに向けた事前報酬だって」
ま、まだ何やらせるかは決めてないけどなと意地の悪い笑顔を向けてくる。一体何させるつもりよこの男...
その後、何件かスイーツ店を回りさすがに疲れてしまった
「食べ歩きって楽しいけど、次のお店に移動するのがちょっとめんどうだよね〜」
「お前も鈴木のじいさん並みに無茶苦茶な事言うようになったな...。あの名探偵が聞いたら泣くぜ?」
「新一くんに冷めた目で見られるのが目に見えてるよ、、、パッと一瞬で行けたら楽で良いのにね〜」
なんの気もなしにただ思いついた事を言っただけだが、快斗は何かを考え込むとそりゃあいいなとニヤリとしながら言ってくる
一体何を思いついたんだか...
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作者名:ぽむ | 作成日時:2023年5月5日 1時