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防犯システムが京極さんという事であまり心配はしてないのか警備室に来るまで人通りは少なく忍び込むのは簡単だった
事前に作っておいた乗っ取り用のUSBを警備室のパソコンに繋ぎ、そこから更にハッキングをしていると気付けば5分前
あとは快斗からの合図を待つだけ
『では、予告の時間まであと5分。皆さんこの展示室から退去願います。これより先、事が終わるまでここへ入る者あらば、何人たりとも敵と見なし渾身の限りを尽くして制圧しますので』
蘭につけた盗聴器から京極さんの声が聞こえてくる。この人から聞く制圧という言葉ほど怖いものはないのだけれど...
『わたしちょっとトイレ!』
園子...いや快斗の声が聞こえもうそろそろだと神経を集中させる。警備員全員に蛍光塗料を付け終わったタイミングで快斗からの合図がきた
『始めてくれ』
「了解」
Enterを押すと館内は停電に陥る。これで私の仕事は終了だ
私がプログラムに侵入した痕跡をきれいに消していくとなんだか肩の荷が降りたようだ。さっさと警部たちが起きる前に寺井さんと交代しようと腰をあげると後ろからライトで照らされた
もう戻ってきたのかと懐に忍ばせた催眠ガスを取り出そうとすると聞こえた声に手が止まる
「あれれ、もう帰っちゃうの?怪盗キッドのお仲間さん...いや、、、、水瀬雪乃!!」
「...なんのことかな?ボク。私はただ警備室に異常がないかを見にきただけさ」
こんなこともあろうかと快斗に声色を変える方法を教わっていてよかったと心底思った日はない
「ハンッ、バーロー!オメェの考えてることなんざお見通しだっての。それとも、今蘭たちの所にいるお前の偽物を警察に突き出そうか?」
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作者名:ぽむ | 作成日時:2023年5月5日 1時