検索窓
今日:1,337 hit、昨日:2,236 hit、合計:220,874 hit

ページ33

無事に片眼鏡を回収し終わると、黒いタートルネックに帽子を深く被った快斗が声をかけてくる



「よ、おつかれ。どう?名探偵度肝抜かしてたんじゃねぇか?」



ケッケッケ〜と上機嫌に笑うこいつはとても先程の紳士なキッドと同一人物とは思えない



「あのね〜...もしあのボールが当たってたらどうするつもりだったのよ」


「そんときはそんときだ!それに俺が落ちても優秀な補助チャンが動いてくれるって信じてるんでね」



まぁた調子のいいことを...
腹立ったから一発入れとこうかと片手をあげたら予想してたかのように手首を掴まれ目の前に薔薇の花を差し出される



「悪かったって!それより、どうだ?感覚は掴めたか?」



こんな薔薇の花一つで機嫌直したと思われるのも癪だったが問いには素直に答える



「勿論、任せてよ。明日のショーも必ず成功させてみせる。
天下の怪盗キッド様の補助なので」



今回展示されていた紫紅の爪(パープル・ネイル)の片方は偽物だった為、本物を用意しろとキッドはあのときテレビを通して次郎吉さんに言っていたのだ


決行は明日の夜



「ま、名探偵が少々怖いところだが安心しろよ...オメェの事は俺が守ってやるからよ」



スッと跪き私の手を取ると流れるような仕草で手の甲にキスをする快斗



街灯がそんな私たちを照らしてまるでそこの空間だけ御伽噺の世界に入ったかのような錯覚に陥る




「...当然でしょ、ばか」

・→←・



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (104 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
393人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぽむ | 作成日時:2023年5月5日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。