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「コイツさ...コイツの先端を差し込めば、中からでも案外、簡単に開くんだぜ?」
くるっとボールペンを回して自信満々に解説するコナンくんを見て私と快斗は少し引いてしまった。毎回思うけど、どっからその知識仕入れてんの?スーツケースに閉じ込められるの初めてじゃないのかな
「ボールペンぐらい問題ないと思ったが、油断も隙もねぇな...」
「それはこっちのセリフだ...怪盗キッド!!」
快斗が走り出し私とコナンくんがついて行くと、道のど真ん中に中が開いたスーツケースが放置されてた。これもう少し来るのが遅かったら警察とかに回収されてたんじゃないだろうかと別の心配する私を放って二人は会話を始める
「それより、どういうつもりなんだ、オメェ!」
「お見通しのクセに!あれだよ...」
快斗の目線の先は街中に貼られている京極さんが出る大会のポスターだ。テキパキと手際よくスーツケースを片しながら快斗は今回の獲物について話し始める
「19世紀末、海賊船とともにシンガポール近海に沈んだとされていた伝説の秘宝...世界最大級のブルーサファイア別名【
一応の保険だと私も快斗に紺青の拳についての知識を叩き込まれたので頭に入ってる
「去年ジョンハン・チェン氏が引き上げに成功したビッグジュエルだよ」
「ジョンハン・チェンと言えば、シンガポールの実力者の1人だ...」
「そう、そしてこのおっさんは武道が大好きでな...宝石をチャンピオンベルトに埋め込み、空手トーナメントの開催を決めてしまった」
そして、伝説の宝石は優勝者の手に渡る。いかにも金持ちが好みそうな道楽だ。私には一生理解の出来ない領域だし理解したくもない。コナンくんも同じことを思ったのか苦虫を噛み潰したような顔をしている
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作者名:ぽむ | 作成日時:2023年6月6日 22時