・ ページ4
シンガポールに行く前日の夜
明日は一緒に空港まで行こうと言われ、快斗は私の家に泊まりに来ていた。別に泊まり自体はいつもしてるし特に問題ないのだが、急にちょっと出てくると告げて家を出てから約1時間
私の顔は今世紀最大に引き攣ってるだろう
「わりぃな、遅くなっちまって。こいつが中々出てきてくれなくてな〜」
快斗の腕の中にはすやすやと寝息を立てるコナンくんがいる
「快斗、いくらコナンくんが好きだからって誘拐は...」
「ちっげーよ!」
「冗談よ...で?まさか前言ってた考えってこれのこと?」
コナンくんをベッドに寝かせてつんつんと頬を突いてみる。強力な睡眠薬でも使ったのか起きる気配は全くない
快斗の考えは恐らく工藤新一としてシンガポールまで入国することだったのだろう。
確かに、顔立ちが似てる新一くんに変装してしまえば問題なしに入国できる。でもだからといってコナンくんを拉致してくる必要性はどこにあったんだ。むしろコナンくんを連れて行くことはデメリットしかないが
「盗みには怪盗を、殺人事件には探偵を、だろ?今回はちょっと嫌な予感がするんでね...名探偵の力を借りれるなら心強い」
「新一くんがそう簡単に手を貸してくれるとは思わないけど」
「それについても対策済み」
トントンとスーツケースを軽く叩いてニヤリと笑う快斗に呆れた顔をしつつ、コナンくんが起きたらまたお説教されそう〜と快斗の指示に従い憂鬱な気分のまま準備をした
634人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぽむ | 作成日時:2023年6月6日 22時