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「オメーもって...快斗もシンガポール行くの!?」
「おれは仕事だけどな」
今度は快斗が私にプリントの束を見せてくる。ペラペラと捲ると今度のターゲットなのかびっしりと宝石の情報が書かれていた
「あれ、この宝石どっかで...」
「そ。この宝石はその空手大会のチャンピオンベルトに埋め込まれるものなんだ。つーか、怪盗キッドの助手ならそれぐらい知っとけよな〜」
「う、ごめんて...てかそれなら私も快斗と行動しようか?シンガポールには、変装していけば良いし」
「いーや?オメーはお嬢様たちと行って構わねーぜ」
もしや、今回も俺のショーを見とけよ!みたいな意味?
そもそも黒羽快斗で入国するのは中々リスクがあるんじゃないか?さすがの中森警部もシンガポールまで行く事はないと思うが...
「?よくわからんけど...てかさっき何を気難しい顔してたの?」
「あぁ...シンガポールで殺人事件があったらしいんだが、その現場に俺の予告状のカードが残されてたらしい。ご丁寧に血糊付きでな」
タブレットを渡され記事を読むと次第に自分の顔が青くなってくのがわかる
「こ、これ!つまり今シンガポールではキッドは殺人事件の容疑者ってことになってんの!?尚更行かない方がいいんじゃ...!もしバレたら大変だよ?!」
「バーロー、その"もし"を無くすのが怪盗キッドだ。第一、俺はオメェを置いてどっかに行ったりしねぇよ。ま、俺には俺の考えがある。明日また色々手伝ってもらうぜ!」
自信満々な顔を見ても私の顔は晴れることはなかったし、むしろ不安が募る一方だった
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作者名:ぽむ | 作成日時:2023年6月6日 22時