【d!】8月32日【合作】 (ページ17)

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あとがき(大痕ピアス) ページ17

月出里さんの素敵な企画に参加させていただきました。
占いツクールではご無沙汰しています、大痕ピアスです。
この度は企画作品全体、そして「暑い、呪い。」を読んでいただいた読者の皆様に感謝を申し上げます。

本編を読んだだけではかなり分かりにくいと思うので、少しだけ解説をば。
1年前、桃瀬豚平は夏休み中の塾の帰り道に、自分の名前が呼ばれた気がして川の向こうの路地裏の方を見ました。しかし、少し遠い上に暗くて見え辛いからか、勘違いだろうとそのまま通り過ぎていきました。
一方その頃、夢主はその路地裏で見知らぬ男性に襲われていました。寂れた田舎の路地裏は、周囲に人はいません。必死になって周囲に助けを求めました。それこそ、この時間にここを通るはずの想い人の名を呼んで。
夢主と豚平は一瞬だけ目が合いました。しかし、そう思ったのは夢主だけでした。必死の呼びかけも虚しく、彼は去って行きました。その後はニュース記事の通りです。
死んでから1年、夢主はお盆の時期になったのでこの世にやって来ました。豚平と会えるかどうかは賭けでしたが、彼は来てくれました。助けを求める自分を無視して見殺しにしてしまったことを後悔していないか、と問いかけようとしましたが、彼は自分のことを覚えていませんでした。
なので、頑張って思い出してもらいました。
傷になれなかったので呪いになりました。
ちなみに夢主がオタクの夏の幻想少女の格好をしている理由は、単純に死んだ時この格好をしていたからです。もしちゃんと見てもらえてたら、豚平は覚えてたかもね…。
宣言通り、夢主はもう豚平のところに来ません。しかし、豚平はこれからも夏が来る度に夢主のことを思い出し、帰省の度にあの路地裏にアイスを置いていきます。ちゃんと回収もします。

桃瀬豚平の名は借りただけなので呪鬼とは無関係です。

地名や新聞はそれぞれ、篤夢(とくむ)新聞、口兄井市(こうけいいし)、我摺町(わすれちょう)と読みます。
夢であってほしいし、呪いだし、忘れたいし忘れてほしくないですからね。

得体の知れない女を邪険に扱いきれなかったり、変に律儀だったり、変な女に振り回されたりするtnの概念がかなり好きです。

X(旧Twitter)の方のアカウントもありますので、気が向いたら見に来てください
@Daikon_pierce

単なるあとがきですが長くなってしまいました。
それでは、この辺で。
読んでいただき本当にありがとうございました。