No.293 ページ7
──｢…コアラってさ、どうやってAと話してんだ？｣
思えば、あの一言がきっかけだった。
Aがいる事に慣れ、初めは物珍しく見ていた人達はAの態度に呆れ、空気のように見始めた頃。
サボ君だけは興味の色が褪せる事なく、ただ黙々と働くAを、その目に映し続けていた。
それがどういう意図を持っているのかなんて、
そんなのは正直どうでもよくて。
誰でも良かったの。
独りでいる事に慣れ、逃げて目を逸らしてばかりのAが、変わるきっかけを与えてくれるのなら、誰でも。
──｢言えばいいんですか？
本当は女ですって、あなたの事が好きですって？
……そんなの、言えるわけ…ないじゃないですか｣
ずっと後悔していた。
私の何気なく言った一言で、Aの存在そのものを否定してしまった事に。
笑顔も、本音も、感情も、全てを奪ってしまった。
そんな私が出来る事は、奪ってしまったもの全部をAに返す事だけ。
そう考えたからこそ私は、多少強引にでも、その閉じた心をこじ開けようとした。
Aがサボ君に対して恋心を抱いていると気付いてからは余計、気持ちを自覚させようと動いてきた。
……結果、Aを追い込んでしまった。
今回Aがこんな目に遭ったのは全部、私のせい。
そんな事を口にすれば、サボ君の容赦ない怒声が飛ぶんだろうけど、そう思わずにはいられない。
ｺｱﾗ｢……っ｣
怖かった。
ずっと目を覚まさなかったらどうしようって。
私のせいで傷付けてしまったのに、謝る事も出来なかったらって。
もし、もし…このまま死んじゃったら……。
｢……？ ぁ……｣
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三暁 那保(プロフ) - 竜胆さん» 前作からお読み下さってたんですね、ありがとうございます！ そのようなお言葉を頂けて、とても嬉しいです！ 新作は現在作成中です、近いうちに公表出来るよう頑張ります！ コメントどうもありがとうございました！ (2019年12月18日 21時) (
レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - こんにちは！前作の４つシリーズから、読ませてい貰ってます！前作も今作も感動する、フレーズ多くて！新作、楽しみにしています！ (2019年12月18日 20時) (レス) id: 2a5c00b521 (このIDを非表示/違反報告)
三暁 那保(プロフ) - 藍色さん» そのように言って頂けるなんて、本当に嬉しいです！ 前作もお読み下さってるなんて光栄です、どうもありがとうございます。 早く新作をお届け出来るよう尽力致します！ 応援ありがとうございます！ 今後も続けて頑張っていきます！ (2019年12月1日 22時) (レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
三暁 那保(プロフ) - kinako2116さん» なんとか完結をお届け出来ました！ 嬉しいお言葉、どうもありがとうございます！ 新作も鋭意作成中なので、もしよろしければ、今後も続けてお付き合い頂けると嬉しいです。ありがとうございました！ (2019年12月1日 22時) (レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - このシリーズをたまたま見つけてあっという間に好きになりました！サボ推しには堪りません…！三暁さんの書くヒロインとサボと世界観が本っ当に大好きで、まだ読み切ってないんですが過去作も楽しませてもらってます！！新作も楽しみにしています！頑張ってください！ (2019年12月1日 22時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三暁 那保
| 作成日時：2019年10月13日 19時
