No.261 ページ22
｢なんですか、それ…｣少しずつ冷えていく温もりを寂しく感じながら、私は誰に聞かせるでもない声で、呟くように零す。
ｻﾎﾞ｢そんな理由で今日一日、この島に留まるけども、A…今日は表には出るなよ｣
貴｢え？｣
ｻﾎﾞ｢絶対に島に降りるな、出来れば甲板にも出るな｣
貴｢な…んで、ですか……？｣
あまりにも真剣なその表情に、無意識に喉を鳴らすも一瞬で、すぐに総長はいたずら混じりの笑みへと変わる。
ｻﾎﾞ｢風邪、ぶり返すかもしれないだろ｣
貴｢そ、…そこまで、ひ弱じゃありませんよ｣
｢早くメシ、食っちまえよ｣楽しそうにそう言って、総長はイスから立ち上がった。
去り際にもう一度、頭に触れられた手が熱くて。
熱がまた上がったんじゃないかって、錯覚してしまうくらい…。
───
──
絶対安静とは言われたけど、皆が忙しくしている中で、一人だけのんびりと出来るほど、私の心臓は強くはない。
もう熱も下がってる事だし、寝込んでいた間にごっそりと減ってしまった体力も、出来れば取り戻したい。
無理はしないって条件で、仕事をしてもいいという許可を得た。
なので現在、自分の中では無理ではない範囲で、いつも通りの仕事量を熟している真っ最中です。
一旦手を止めたタイミングを狙っていたのか、
ふいに声をかけられた。
貴｢えっと、なんでしょう｣
｢あー、いや、その…悪いんだけど、ここわかるか？｣
まるで私みたいに歯切れの悪い彼は、とある書類の一項目を指で示す。
その箇所を見れば、よくある数値の計算だった。
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三暁 那保(プロフ) - オランジェさん» コメントありがとうございます！ とても嬉しいです！ ｢ユメうつつ｣は次で完結の予定です。ハッピーエンド目指して頑張ります！ 応援のお言葉、本当にありがとうございます。もう暫く、この物語にお付き合い頂ければ嬉しいです！ (2019年10月11日 23時) (
レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
オランジェ(プロフ) - ここまで本当にお疲れ様です。陰ながら応援していましたが、最後の場面で感動して、これは感謝を伝えねば！！っと思い今回コメントしました。これからも頑張って下さい！ (2019年10月11日 22時) (レス) id: 6c614d1ce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三暁 那保
| 作成日時：2019年8月11日 19時
