No.251 ページ12
太陽のような柔らかい匂いが、全身を暖かく包み込む。
ｻﾎﾞ｢お疲れ様｣
その声はとても優しくて、安心して、開いたはずのまぶたが再び落ちてくる。
｢おやすみ｣その言葉を最後に、私は完全に意識を手離した。
───
──
真っ暗な中、ランプがぼんやりと淡い光を生み出している。
静かな波音をかき消すような騒音がうるさい。
ゆっくりと目を開けると、定まらない視界には見慣れない天井。
賑やかとも言える声が耳に届くたびに、ガンガンと酷く頭を刺激して痛い。
どうやら私は、今まで寝ていたみたい。
消毒薬のような匂いがするから、ここは医務室だとは思う。
だけど、どうしてここにいるのかはわからない。
やけに重たい体を起こすと、パサッと何かが落ちた。
タオル…？
なんで私、医務室で寝ているんだっけ…。
思いだそうと考えるけど、頭がボーッとして考えるのすらだるい。
ガチャッとドアが静かに開いて、薄暗かった部屋に光の線を作った。
ｻﾎﾞ｢おっ、起きてたのか｣
そう言って、安心したみたいな笑みを浮かべてくれた総長は、カチッと部屋の灯りを点ける。
私の目が光に慣れるより早く近付いてきた総長は、すぐ目の前で立ち止まった。
伸びた両手がそっと、私の頬を包み込む。
ｻﾎﾞ｢んー、だいぶ熱は下がったみたいだな｣
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三暁 那保(プロフ) - オランジェさん» コメントありがとうございます！ とても嬉しいです！ ｢ユメうつつ｣は次で完結の予定です。ハッピーエンド目指して頑張ります！ 応援のお言葉、本当にありがとうございます。もう暫く、この物語にお付き合い頂ければ嬉しいです！ (2019年10月11日 23時) (
レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
オランジェ(プロフ) - ここまで本当にお疲れ様です。陰ながら応援していましたが、最後の場面で感動して、これは感謝を伝えねば！！っと思い今回コメントしました。これからも頑張って下さい！ (2019年10月11日 22時) (レス) id: 6c614d1ce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三暁 那保
| 作成日時：2019年8月11日 19時
