No.258 ページ19
一瞬だけ浴びる注目も、すぐに興味なさげに逸らされる視線。
そんな中で三人だけ、ドアを開けた瞬間から今もずっと、私を見て笑顔を向けてくれる人達がいる。
その笑顔を見ただけで、疲労はどっかに飛んで行った。
やや速足で人波をすり抜けて、三人の元へ。
貴｢おはようございます、総長、師範、師範代｣
私の挨拶に｢おはよう｣と返してくれたのは、師範と師範代だけ。
いつもなら真っ先に声をかけてくれる総長は、
なぜかじっと私を見続けている。
｢どうしたんだろう｣って不安と、｢何かしたかな｣という焦りが、同時に押し寄せてくる。
徐に立ち上がった総長は、無言のまま私の帽子を取り上げた。
｢あ｣と声を上げるより早く、伸びた手が額に触れる。
ｻﾎﾞ｢……うん、下がったな｣
貴｢っえ、あ…は、はい｣
ｻﾎﾞ｢でも、今日は絶対安静な。
まだ病み上がりなんだから、一日ゆっくりしてろ｣
びっくり…した。
触れられたのはほんの数秒だけ、なのにちっともドキドキが静まってくれない…。
いきなり触れるの、やめてほしいかも…。
ﾊｯｸ｢A、朝食は食べれそうか？｣
貴｢えっと、はい｣
｢そうか｣と一言答えた師範は、食べる手を止めて、イスから立ち上がった。
もしかしなくても、私の分の朝食を取ってきてくれるらしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 440人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三暁 那保(プロフ) - オランジェさん» コメントありがとうございます！ とても嬉しいです！ ｢ユメうつつ｣は次で完結の予定です。ハッピーエンド目指して頑張ります！ 応援のお言葉、本当にありがとうございます。もう暫く、この物語にお付き合い頂ければ嬉しいです！ (2019年10月11日 23時) (
レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
オランジェ(プロフ) - ここまで本当にお疲れ様です。陰ながら応援していましたが、最後の場面で感動して、これは感謝を伝えねば！！っと思い今回コメントしました。これからも頑張って下さい！ (2019年10月11日 22時) (レス) id: 6c614d1ce6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：三暁 那保
| 作成日時：2019年8月11日 19時
