[ONE PIECE] ユメうつつ -6- (ページ42)

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No.238 ページ42

貴｢…危険ではないと、断言は出来ません。
確実に成功するという保証も、ありません｣

夢の中だからといって、絶対に安全とは言い切れない。

上手く情報を訊き出せたとして、もし起きた時にその事を覚えていたら。

そして、複数人が同じ夢を見ていたと知ったら。

確実に能力者の存在に思い至り、夢の中に出て来た私は、必ず標的にされる。

それだけならまだしも、入り込んだ夢の中で傷付けば、それは現実にも影響される。

最悪、目を覚ます事もなくなるだろう。

その可能性を素直に告げれば、総長だけでなく、師範代と師範の表情までも険しいものへと変わった。

ｻﾎﾞ｢ダメだ、A一人にそんな重荷を背負わせるわけにはいかない｣

貴｢じゃ、じゃあ、他に方法があるんですかっ？｣

ｻﾎﾞ｢それを今考えてんだろ。
とにかく、Aの提案だけは受け入れられない｣

貴｢…っ｣

わかってる…。

総長達はただ、私の身を案じてくれているだけなんだって事。

それでも、私以外の誰かがこの提案を口にしたなら、きっと実行していた。

私が頼りないから。

守られるしかない、弱い存在だから……。

貴｢…自分だって、革命軍の一員ですよ。
戦えないし、体力もないし、役立たずで足手まといにしかならないのは自覚してます｣

なんの役にも立てない私が、やっと革命軍のメンバーとして、出来る事が見つかったと思ったのに。