[ONE PIECE] ユメうつつ -6- (ページ40)

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No.236 ページ40

場所を正しく把握した上で、出来るなら下見、無理でも離れた位置から様子は窺いたい。

どれくらい見張りがいるのか、現場はどのような状態なのか。

それを知るには総長の言ったように、まだ明るい今のうちに船を使い、島を一周するのが手っ取り早い。

ぼんやり海を眺めていた私が気付けたくらいなんだから、意識して観察すれば、潮の流れとかで大まかな場所はわかる。

見る人が見れば、それだけで空洞の深さや大きさまでも。

ただ、先程上陸した時もそうだけど、フィルンの町からかなり離れた場所を選んだのは、見張りがいる可能性が高い為。

それは、例え海の中だろうが同様。

見つかれば警戒は強まり、下手すれば取り引きそのものが中止。

密輸船の行方も掴めなくなる。

貴｢……総長｣

私の推測が正しく、全員が加担しているのなら、正確に場所を把握出来る方法が一つある。

──｢Aは他者の夢に入り込む事に、罪悪感なりを抱くだろうが、使い方によってはかなり役立つ力だ。

無理強いするつもりはないが、いつかその力を頼りにする時も来るだろう｣

今がその時…。

貴｢場所を探るの、自分に任せてもらえませんか？｣

総長と師範代、師範に少し離れた位置まで来てもらうや否、私は緊張から早口で捲し立てるようにそう告げた。