[ONE PIECE] ユメうつつ -6- (ページ15)

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No.211 ページ15

ｺｱﾗ｢違う、私が今訊いてるのは、これとこれ。
Aは、どっちが好きなの？｣

一つは淡いクリーム色のワンピース。

もう一着は、白いシャツにワインレッド色のスカート。

どちらのスカートも、ふわりと少し広がった形をしている。

貴｢え、えっと…｣

師範代なら、正直どちらも可愛く着こなしてしまうだろうとは思う。

でもそうじゃなくて、師範代が私に訊いているのは、私が好きな方。

どうしてそんな事を訊くのかはわからないけど、真剣な目をしている師範代の持つ二つの服のうち、右側のワインレッドのスカートの方を選んだ。

ｺｱﾗ｢こっちね…。
うん、わかった、ありがとう｣

何を納得したのか、師範代は私が選んだ方を購入するみたい。

上機嫌で、他の服と一緒にレジへ持って行く。

ｺｱﾗ｢んーっ、Aのおかげで、良い買い物が出来たよー！｣

貴｢自分は何もしてませんよ｣

ｺｱﾗ｢隣で一緒に選んでくれただけで、十分助かったんだよ。

とある男なんか、後ろをダルそうに着いてくるだけじゃなくて、｢長い｣とか｢どっちも同じだろ｣とか、文句ばっかなんだもん。
おまけに荷物持たせたら、嫌な顔しかしないしさ｣

貴｢あはは…｣

総長と師範のげんなりした表情が頭に浮かび、
思わず乾いた笑いを零す。