No.123 ページ37
ｻﾎﾞ｢だから違ぇって｣
貴｢な…んでっ、
サボがそんな事知ってるのっ｣
ｻﾎﾞ｢だってオレが奪ったし？｣
貴｢………｣
思考を必死にフル回転させて、
サボの今の言葉の意味を考える。
奪った？
えっと、それってつまり…。
貴｢…え……、ええっ!?
奪っ!? なんっ…、え!? い、いつ!?｣
サボの胸倉を掴む勢いで詰め寄るも、
顔の近さに慌てて身を引いた。
ｻﾎﾞ｢いつ？ あー、ほら、ガキん時。
Aがさ、海賊嫌いだって話してくれた事あったろ？｣
それは覚えてる、月の綺麗な夜だった。
怖くて、言えなくて溜め込んでいた想いを、
サボが吐き出させてくれた。
受け止めてくれた。
ｻﾎﾞ｢そん時、泣いてるAに｣
貴｢ええーっ!?｣
あの時、キ、キ、キス…された…!?
貴｢おぼ…えて、ないよぉ〜…｣
恥ずかし過ぎて、サボの顔…見れない…。
ｻﾎﾞ｢だと思ってた。
次の日もA、普通だったもんなー｣
もうとっくに手遅れだとは思いつつも、
赤い顔を隠そうと膝に顔を埋めた。
ｻﾎﾞ｢…怒った？｣
貴｢怒って…ないけど…｣
色んな感情が重なり過ぎて、
なんかもう…頭ん中グチャグチャ。
でも…。
貴｢…いっか……｣
ｻﾎﾞ｢いいかって？｣
私の顔を覗き込んだサボの瞳には、
どこか不安げな色が見え隠れしている。
そんなサボの目を見つめて、
｢へへっ｣とはにかんだ。
貴｢どっちにしろ、サボならいっか｣
ｻﾎﾞ｢っ…｣
サボの顔が一瞬で赤に染まったかと思ったら、
掠めるように、不意打ちのキス…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1308人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぬこぬこ(プロフ) - 誰か助かるルートで書いてくれる人はいないのかー(´；ω；｀) (2019年4月27日 21時) (
レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 梨杏様が書いてる「不思議な双子」読んであげて下さいね！面白いですよ「白眼の少女と蒼の少女」はゆりから漢字で分かりやすく友梨で書いてあります。 (2016年10月17日 10時) (レス) id: 6b9fc4dec9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - イラスト早速みたよ。もしよければ遊びに来ませんか？私が書いた「イラリク部屋~梨杏とゆりの部屋~」色々ありますよ。「白眼の少女と蒼の少女」も梨杏様と一緒書いてます。まだ考え中だけど原作のほうは梨杏様任せもらっています。 (2016年10月17日 10時) (レス) id: 6b9fc4dec9 (このIDを非表示/違反報告)
三暁 那保(プロフ) - 梨香さん» お礼を言うのは私の方ですよ。素敵なイラスト、本当にありがとうございました！ (2016年10月16日 21時) (レス) id: a75da1e993 (このIDを非表示/違反報告)
三暁 那保(プロフ) - 玲阿薙さん» コメントありがとうございます！ いやいや、そんな事ないですよ(照) 毎日更新は難しいですが、なるべく更新出来るよう、頑張ります！ (2016年10月16日 21時) (レス) id: a75da1e993 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：三暁 那保
| 作成日時：2016年8月25日 19時
