愛しているのに

俺の弱点 ページ26

彼女の予定なんてお構い無し。



思い切った俺を見て欲しくて。



なにより会いたくて。









俺を見てなんて言うかな



喜んでくれるかな



それとも失望されるかな。



好きだって言ってくれたのに切ったから。



いい大人なのにワクワクしちゃってる。




今の俺、頑張ったからママに見てほしい子どもみたいだな。






良く見覚えのある女性が出てきた所に歩み寄る。







｢...え...なんで｣




やっと来た。







その反応はどっち？






というか





...何から話せばいい??




話したい事たくさんある。









"髪切ったよ。"





"今日はちょっと時間がとれたんだ。"





"またいい曲が出来たよ。"





"メジャーデビューが決まったんだ。"









君は今...なんで笑顔じゃないんだ...?


いつも会えば笑顔を向けてくれるのに...








『ごめん。勝手に来て』








元気だったかと聞くと元気だったと言う。






ぎこちない。






突然のイメージチェンジ。




｢似合うね｣






良かった。一安心。





｢変な言い方するから色々焦ったよ｣








...あぁ、裏切ったとかいうから。



そんな言葉選んだのはちょっとした出来心。



そんな事言ったらすぐ会いたいなんて言ってくれるかと思って。



結局待ちきれなくて勝手に来たけど。



それで不安にさせたんだ。



俺、バカだ。ガキくせぇ。





恥ずかしいから彼女には少しとぼけておく。







カッコイイね、なんて


やっと顔が緩んだ君が言う。







俺はその横顔にめっぽう弱いらしい。









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時系列などのズレは大目に見てやってくだされば幸いです。

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