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数日後俺は学校を早退し、じいちゃんの所に行っていた。
怪盗キッドの計画を立てていた。
その帰り、そろそろ青子がご飯ができたとうるさくなる時間帯だ、少し早歩き気味で暗い道を歩いていた。
｢っ！｣
バッと、後ろを振り返った。
誰もいない。
おかしいな、誰かに見られた…というか呼ばれた気がしたんだけど。
気の所為だったか。
息をつきながら、ゆっくり前に戻った。
俺は目を見開いた。
息が止まりそうになった。
｢…A？｣
離れてて、今の掠れた声が届く距離ではないけど、でも、あの真っ白な髪に折れそうなほど細い身体。
間違いない、Aだ。
｢A！｣
Aは、こちらをちらりとみたがそのまま道へと消えてしまった。
逃がしてたまるかよ、と走って追いかける。
Aが入って行ったはずの道を見ても、Aはどこにもいなかった。
長い一本道、隠れる場所はどこにもない。
消えた？嘘だろ？
それとも気の所為？でも、確実に目はあった。
俺の声は聞こえていたはずなのに。
｢くそっ…！｣
足元に転がっていた石ころを蹴飛ばした。
カラカラカラ、と転がる音が静かな住宅街に響き渡った。
まだ、Aからの返信はない。
その後青子の家に行って、いつもの様にご飯を食べて少し駄弁ってから家に帰った。
風呂に入ってベットに寝転がると目を閉じた。
こうしているといつも瞼の裏に現れる、A。
美味しいと、飲み物を飲むA。
青子と話すA。
俺のマジックを興味津々に見るA。
笑ったA。
あんな無表情で、笑わないやつだと思ってたのに、そういうやつだったのに。
思い出すのは笑顔で楽しそうなAだけで。
不器用に楽しむAだけで。
寝れない。
君のことを考えて、眠れないんだ。
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御坂ナツキ(プロフ) - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» ありがとうございます！とても嬉しくて執筆の励みになります！！頑張ります！！ (2019年8月19日 21時) (
レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - はじめまして！少し前から読ませていただいている者です。このお話の独特な雰囲気がどストライクです！これからも楽しみに待ってます！ (2019年8月19日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御坂ナツキ | 作成日時：2019年8月14日 21時
