〇戦士の勲章 ページ40
「おいおい...マジかよ」
名探偵の戦いぶりというか、スカイデッキに施された仕掛けをAと目にして思わず口から零れた。
俺は開いていた窓からAを横抱きにしてスカイデッキに降りた。
「何これ?」
「次郎吉さんがオメーのために用意した、三つ目の仕掛けだ」
「…ああ、そっか。オレが宝石を奪ってあの窓から脱出してワイヤー銃を撃ったら...」
俺は先程見たキャットCを思い出して身震いした。
「あっぶねあっぶねー!とんでもねえジイさんだな」
「って言うか、オメー、ずっと上にいたのかよ。ってか早くAさん降ろせよ」
「あ、ごめんこめん」
「別に、平気」
Aを下に下ろしたところで、エレベーターの扉がゆっくり開き、リーダーの男が姿を現した。
俺と名探偵はそれに気づき、リーダーが撃つ弾を避け、俺はAを引っ張り台座の裏に隠れた。
名探偵は走りながら、ベルトからサッカーボールを出した。
「っくらええええ!!!!」
名探偵は思いっきりサッカーボールを蹴り、そのサッカーボールを受けた男は吹っ飛び、壁に背中をぶつけた。
呻き声を上げながら男は起き上がろうとするが、思いっきり背中をぶつけてしまったため、立ち上がることも出来ず、気絶した。
台座の後ろに隠れていた俺は「すげえ!」と声を上げて、名探偵に近付いた。
ふと名探偵を見れば頬を怪我している。流れ弾が掠ったんだろう。
「…戦士の勲章だな」
俺は飛行船に乗る前名探偵の彼女から貰った
「新一♡LOVE」だなんて書かれた絆創膏を頬に貼った。
名探偵はそれに気づいていない。
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御坂ナツキ(プロフ) - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» ありがとうございます!とても嬉しくて執筆の励みになります!!頑張ります!! (2019年8月19日 21時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - はじめまして!少し前から読ませていただいている者です。このお話の独特な雰囲気がどストライクです!これからも楽しみに待ってます! (2019年8月19日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御坂ナツキ | 作成日時:2019年8月14日 21時