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キッドはコナンとAを抱え、飛行船の屋根に着地した。しかし、風が強く、ハンググライダーをしまってないため、キッドはどんどん後退していく。
「う、うわあ!?」
「翼、翼!翼をはやくしまえ!!」
「オメーが邪魔でスイッチが押せねえんだよ!」
「くそ!」
Aに抱えらているコナンは、Aに指示を出してコナンの手がキッドに届くように抱え直してもらい、キッドのスーツに手を入れてそのスイッチを探る。
「お、おい!どこ触って…あははは!!やめろ!」
「じっとしてろ!スイッチ押すから!!」
「んな事言ったって、っくすぐってえよ!!!」
「我慢しろ!!!A、お前できるか?」
「っは?!」
「...ここ?」
「お、おい!そこは...あっ」
力が抜けたと同時に、キッドはバランスを崩してしそのまま、一気に風に押されて後ろに飛ばされてしまった。
コナンはワイヤー銃を取り出して撃ち放った。
ワイヤーは尾翼のワイヤーに引っかかり、そのおかげで三人は飛行船から落ちずに済んだ。
三人は、飛行船の屋根を飛ばされないように慎重にゆっくり歩き、跳ね上げ式扉のあるところで止まった。
「そんじゃまあ、グッドラックってことで」
「?おめえは行かねえのか?」
「オレはしばらくここで様子見だ。宝石はリーダーの手に渡っちまったし…あ、そうだ」
キッドはポケットから一枚のシールとりだしコナンに手渡した。
「何だ、これ?」
「次郎吉さんの指紋シールだ。今回は指紋認証式のガラスケースって読みはズバリ当たったんだが…もう用ねーからオメーにやるよ」
こんなのいつ採取したんだか、と指紋シールと聞いたコナンはそう思いながらも受け取った。
「にしても、お前の大事な彼女、気をつけてやった方がいいぜ?」
「え?」
「あの藤岡って男に両腕を掴まれてさ。けどまあ、すぐに飛び退いたし、咳やくしゃみをしたわけじゃねえから、うつってはねえとは思うけどな。一応、知らせとくぜ」
「...」
そして、コナンはAを見つめどうするのか聞いた。
「私は...ここにいる。」
「...そうか。わかった。キッド、Aさんを頼む。」
「おう」
コナンは跳ね上げ式扉を開け、船内に下りて行った。
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御坂ナツキ(プロフ) - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» ありがとうございます!とても嬉しくて執筆の励みになります!!頑張ります!! (2019年8月19日 21時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - はじめまして!少し前から読ませていただいている者です。このお話の独特な雰囲気がどストライクです!これからも楽しみに待ってます! (2019年8月19日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御坂ナツキ | 作成日時:2019年8月14日 21時