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黒羽くんたちといつもの場所で別れたあと、歩いていれば毛利さんと鈴木さんに会った。
「Aちゃんだ、学校帰り?」
「なんだか久しぶりね」
「えぇ」
せっかくだから、と毛利さんの自宅の下にある喫茶店に行こうという話になった。
一緒に歩いていれば、江戸川くんと遭遇し、一緒に帰ることになった。
「ねぇ、Aさん」
前の二人と少し間を空けるように、手を引かれ歩くペースを江戸川くんに合わせて耳を傾ける。
「なに?」
「あの、さ。大丈夫?腕。」
小さな彼の手に繋がれている左腕は無事復元したため平気だと伝える。
「ごめん、俺が巻き込んだせいで…」
「?別に貴方は何もしてない。私の腕を飛ばしたのは、あの犯人でしょ?」
「そうだけど!…世良のことも…」
「別に貴方は悪くない、私も彼女も無事なのだから」
江戸川くんのおかげで、犯人が捕まったことも話せば、こわばっていた顔も少し落ち着いた。
歩くペースを少し上げて、前の2人に追いつく。
「ありがとう、Aさん」
「...別に」
喫茶店「ポアロ」に着き、店内に入り案内された席に着いた。
注文を聞かれたので、紅茶を頼み前に座る毛利さんと鈴木さんに向き合った。
「ねぇ、Aちゃん。飛行船、乗らない?」
「飛行船?」
「そ、私の家が主催しててね大阪に行くんだけど。ガキンチョ達も乗せるから、Aちゃんもどうかなって!」
飛行船。
小泉さんが今朝言っていたのも、飛行船。
「Aさんも一緒に行こうよ、空きっと綺麗だよ」
「...そう、ね。お言葉に甘えようかしら」
「やった!!」
「ふふ、楽しみだね」
注文した飲み物などが届き、それぞれ口にする。
冷たくて、スッキリとした紅茶。
哀がよくいれてくれるから好き。
そのあとは、それぞれの学校のことについて話して解散した。
家に帰れば、暖かくて、哀が「遅かったわね」なんて声をかけてきて、
なんだか変な気分になった。
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長らくお待たせ致しました。
ストーリーを改めて整理したので、順番に更新していきます。
これからも「人造人間アドニス」をよろしくお願いします。
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御坂ナツキ(プロフ) - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» ありがとうございます!とても嬉しくて執筆の励みになります!!頑張ります!! (2019年8月19日 21時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - はじめまして!少し前から読ませていただいている者です。このお話の独特な雰囲気がどストライクです!これからも楽しみに待ってます! (2019年8月19日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御坂ナツキ | 作成日時:2019年8月14日 21時