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すると、バイクのエンジン音がどんどん近づいてきてAの近くをスケボーに乗ったコナンが通り過ぎた。
コナンがスケボーを足から離し、腰のベルトを投げ、そこから大きなサッカーボールを膨らませた。
Aは駆け寄ろうと走り出した。
途中サッカーボールが割れ、Aの横をすごい勢いのバイクが通り過ぎ、コナンを庇うようにして撃たれた。
「(赤い、光?)」
Aは状況を確かめるために駆け寄ったその瞬間にパチュンパチュン、と二発発砲されたうち、一発目がAの左腕を貫き弾き飛ばした。
二発目は狙われていたマーフィーにあたり、即死。
そして、弾け飛んでいった左腕は道路に落ち溢れるほど血が出てきたAは、撃たれ無くなった腕を抑え膝を着いた。
「Aさん!?」
「平気。江戸川くん、世良さんは…」
止血しようと押さえる手と、アスファルトがどんどん世良の血で染まっていく。
Aもフラフラと駆け寄り、ハンカチを間にはさみ右手で押さえたが、血は止まることはなかった。
「くそ…っくそおおおおおお!!!!」
その後、救急車が到着し世良は病院へと運ばれて行った。
Aは病院に行くことが出来ないため、博士を呼び車で自宅へと戻るためコナンと別れた。
「Aっ!」
「あ、哀……」
「まだ体が脆かったのね…急いで中に入って。」
もうどちらの血で染ったのか分からない服を脱がされたAは大人しく筒の中に入った。
濃度などの調節をするために、灰原が機会を調節しているとAが口を開いた。
「哀」
「どうしたの?A」
「黒羽くん、に。連絡する約束をした。」
「…なんて?」
「なにか、あったら、連絡する、と。」
「……」
灰原は濃度を高くする為の薬を注入した。
するとAは体の力がふっ、と消えて目も虚ろにしか開かなくなった。
「今は、応急処置をとるわ。少し落ち着いたらにしてね。」
「はい、…シェリー…」
Aはゆっくりと目を閉じた。
濃い青に包まれた。
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御坂ナツキ(プロフ) - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» ありがとうございます!とても嬉しくて執筆の励みになります!!頑張ります!! (2019年8月19日 21時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - はじめまして!少し前から読ませていただいている者です。このお話の独特な雰囲気がどストライクです!これからも楽しみに待ってます! (2019年8月19日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御坂ナツキ | 作成日時:2019年8月14日 21時