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「ねぇねぇ、あの川見て!橋がいっぱいかかってるよ」
「あぁ。隅田川だな!」
青いのが鎌形橋。赤いのが吾妻橋。その横には、なんと東都ベルツリーラインまで見える。
すると英語がふと耳に入ってきた。
「There! The yellow building!」
「Oh, wow! It's amazing!Oh, I see it. What a lovely building.」
「This building was built 30 yers ago. And now, with the completion of the Bell Tree Tower, the view along is worth 4 stars.」
「(築30年は古すぎだろ…)」
「なに?あれ…」
ふと隣で窓の外を見ていたAさんがぽそりとそう呟いた。
聞き返そうと口を開くその瞬間に窓ガラスがパリン!と割れる音がした。
例の物件を売りつけていた男が射殺されて後ろ向きに倒れるのを見た蘭の悲鳴がフロア中に響き渡った。
俺は灰原を抱きしめ床に倒れ
「狙撃だ!!みんな伏せろ!」
と叫んだ。隣のAさんも、そろりと床に伏せるがさっきからずっと窓を見つめている。
何を見ているんだ?
その後パニックになったベルツリータワーを飛び出した俺は犯人を追った。
結果的には追い詰めるだけで逃げられてしまったのだが。。
「A?どうしたの?」
「窓が割れる前、何かが光ったの。」
「!…そう。」
「……」
「……まだ何かあるの?」
Aは黙って首を振った。
そして胸を抑えながら、口を開いた。
「空を見ていると、何故だかここが変な感じがする」
「…そう」
何故だか嫌な予感がした。
予感だけれど、またあの悲劇が起こらなければいいけれどと灰原は願うしか無かった。
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お話が抜けていたので追加しました。
次の「狙撃」のお話に上手く繋がると思うのでぜひ読み直してみてください。
何かありましたらぜひコメントで教えてください。
2020.01.29
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御坂ナツキ(プロフ) - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» ありがとうございます!とても嬉しくて執筆の励みになります!!頑張ります!! (2019年8月19日 21時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - はじめまして!少し前から読ませていただいている者です。このお話の独特な雰囲気がどストライクです!これからも楽しみに待ってます! (2019年8月19日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御坂ナツキ | 作成日時:2019年8月14日 21時