35話 ページ40
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｢少し抜けようぜ｣
｢…いいけど｣
手を掴まれてグイグイと引っ張られて
ホールを出て、上の階に行って、
また違う、誰もいない広い会場に着いた。
｢こんなところ入ってもいいの？｣
｢大丈夫だよ、ほら。あそこにも隠れてイチャついてる奴らがいるし｣
目線を向けると二人並んで座りながらハグをしている男女がいた。
しばらくするとその人達は出ていってしまって縁と二人きりになってしまった。
二人きりに"なってしまった"
これじゃあ二人きりになるのが嫌みたい。
嫌ではない。
ただ怖い。
静かで何も感じない。
暗い。
静か。
早く光のあるところに戻りたい。
"光のあるところに戻りたい？"
もともと貴方は光のあるところにいたの？
いた、さっきまで。
軽快な音楽とたくさんの人の話し声
知ってる人、いたから。
でもそれは作り物の知り合いであり、貴方自身は1人なの。
違う、縁がいる。
降谷もいた。
この人は本物なの？貴方も分かってるでしょ？
違和感を感じていること。
暖かくないこと。
此奴は縁じゃない、って
うるさいうるさいうるさい
｢Aは夢とかねーの？｣
｢夢…。縁は？｣
｢俺は警察！…悪い奴らをぶっ倒して正義に輝くんだ！｣
｢暴力は…ダメだと思うけど…｣
｢せ、せーとーぼーえーだ！｣
｢じゃあ、私も警察官になる。｣
｢じゃあって…真似すんなよ！それにお前、いい顔してるんだからモデルとか…頭いいから弁護士とか！そういうのの方がいいんじゃないか？｣
｢縁がモデルになるなら私もモデルになる。縁が弁護士になるなら私も弁護士になる。｣
｢はぁ？なんだよそれ…｣
｢縁と私は一緒に居ないと。私が縁を守れないでしょ｣
｢俺はお前の弟でも子供でもないぞ！｣
｢私がそうしたいの。大切なものを失わないために。｣
｢…そーかよ。じゃあ二人でなろうぜ！警察官！｣
｢うん…！なる！｣
｢髪…伸びたな｣
｢うん、切るタイミングなくて｣
｢髪、切った方がいいんじゃないか？警察になるなら訓練するだろ？そのとき邪魔じゃないか？｣
｢…分かった、切ろう｣
その日のうちにお母さんに美容院に連れていってもらった。
｢どれくらい切りますか？｣
｢肩につかないくらい｣
｢そ、そんなに？｣
｢そんなに。｣
バッサリと切ったら首元にサラサラと髪が擦れて擽ったい。
お母さんには｢とても綺麗よ｣と褒められた
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御坂ナツキ(プロフ) - 明里香さん» 本当ですね笑 直しておきます！ご指摘ありがとうございました！ (2019年7月28日 14時) (
レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 8話の「わんやわんや」ではなく、「わやわや」ではありませんか。 (2019年7月28日 12時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
御坂ナツキ(プロフ) - こっちゃむさん» コメントありがとうございます！とてもうれしいです！はい、もう少し続くのでお楽しみください！応援ありがとうございます！！ (2018年8月25日 6時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - お話に引き込まれて一気に読ませていただきました！まだ少し続くという事なので、楽しみにしています！応援してます！ (2018年8月24日 23時) (レス) id: 7d2c15605b (このIDを非表示/違反報告)
御坂ナツキ(プロフ) - い ち ご ミ ル クさん» とてもうれしいです！ありがとうございます！ (2018年8月19日 8時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御坂ナツキ | 作成日時：2018年8月9日 9時
