25話 ページ30
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駐車場に、車を停めて外に出る。
ヒヤリとした夜の風が肌をくすぐる。
どちらが何かをいうとかはなくお互い同じタイミングで歩き出す。
「久しぶりだな、こうして二人で歩くのは」
「そう、ね。職場は同じだけど一緒になることは少ない」
「いいな、こういうのも」
「そうね、嫌いじゃない」
1台の車が横を通り過ぎる。
その時の少し強い風が僕達に降りかかる。
僕の前髪がふわりと舞う。
彼女の横髪もふわりと舞う。
居酒屋についた。
あたたかい橙色の光に包まれるそんな優しい店の中に入る。
いつもの部屋をとってるらしく、なれた足取りでその部屋に向かう。
ガラリ、と開けるとまだ酒を飲まずにつまみを少し食べながら話して待っていた同期がいた。
「お!やっと来たな!」
「おせーぞ降谷」
「僕だけかよ…」
長方形の掘りごたつテーブルに、
萩原・松田・伊達の順に座り、その正面側に景光が座っていてその隣が空いていたから彼女を景光の隣にやってその隣に僕も座った。
ビールジョッキを頼み、おつまみとともに来たら…
「じゃあ今日もお疲れ様!!」
「「「「「かんぱい」」」」」
カシャン、という音を鳴らしてグラスを合わせてぐびぐびと、喉に通す。
疲れた体に染み渡る感じがまたいいんだよなあ。
隣の彼女もたくさん飲む訳では無いが二口ほど飲んで机にジョッキを置いた。
「いやー!元気そうでよかったよ!」
と萩原。松田も伊達もうんうん、と頷いて酒を飲み進める。
「萩原たちも、元気そうで何より」
彼女が冷奴を食べながらそう告げた。
僕もそう思う。
あまり、頻繁に連絡を取れるわけではなかったからこうして時たま顔を合わせられるのがどれほど安心するか。
「で?わざわざ呼び出したのはこうして顔色確かめるだけだったの?」
「さすが御坂!鋭いねえ!」
「酔ってるのか?萩原」
「まだまだだよ〜降谷!」
酔ってんな、と思いながらもカバンをごそごそする萩原を眺めながらまた1口ビールを流し込んだ。
バン!!!
いきなり机に何かを叩きつけた萩原を隣の松田が一発制圧した。
「海!行こうぜ!」
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御坂ナツキ(プロフ) - 明里香さん» 本当ですね笑 直しておきます!ご指摘ありがとうございました! (2019年7月28日 14時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 8話の「わんやわんや」ではなく、「わやわや」ではありませんか。 (2019年7月28日 12時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
御坂ナツキ(プロフ) - こっちゃむさん» コメントありがとうございます!とてもうれしいです!はい、もう少し続くのでお楽しみください!応援ありがとうございます!! (2018年8月25日 6時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃむ(プロフ) - お話に引き込まれて一気に読ませていただきました!まだ少し続くという事なので、楽しみにしています!応援してます! (2018年8月24日 23時) (レス) id: 7d2c15605b (このIDを非表示/違反報告)
御坂ナツキ(プロフ) - い ち ご ミ ル クさん» とてもうれしいです!ありがとうございます! (2018年8月19日 8時) (レス) id: 7ae93b89fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御坂ナツキ | 作成日時:2018年8月9日 9時