僕は彼女を知らない【降谷零】

20話 ページ25

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彼女と連絡が取れなくなった。

メールを送っても返信は来ないし、電話をかけても留守電になる。

最後の爆発事件の現場付近で監視カメラの映像があった。
空き家に近づいた容疑者4名。

古川 優朔(ふるかわ ゆうさく)

今井 繭李(いまい まゆり)


そして、

｢…ふざけてるのかこの結果。｣


【不明】家入 縁(いえいり えん)と仮定する

御坂 A


彼女はともかく上記三人は鈴木財閥主催の社交パーティーに出るらしく。なんて、共通点だと呆れながらもその会場がたぶん本当の狙いだと踏んで張り込むことになった。

彼女にあそこにいた経緯と共通点の有無を確かめないといけない容疑者候補なのにも関わらず連絡がつかない。


｢はあ｣

｢安室さんため息ばっかだね｣

｢…ちょっとね｣


目の前の少年には誤魔化せないか、と少し協力してもらうことにした。

｢結衣さんを見てないかい？｣

｢あれから見てないけど…行方不明？｣

｢あぁ、連絡が取れなくてね｣

｢…この前言ってた事件と関係あるの？｣

｢連絡が取れないことですこし厄介なことになって…ね……｣

｢え……｣


店内に入ってきたのは彼女と、その彼女と手を組みながら入ってきた一人の男性。

写真の中で、映像の中で見た亡霊かと思ったが今こうして目の前にいる。

家入 縁。


｢い、いらっしゃいませ｣

｢2人で！｣

そう言って彼女の手を取ってボックス席に座る2人。
彼女の胸元にはあの日なくしたと言っていたリングと、左手の薬指に同様に輝く銀色の物体。

胸が騒ぐ。
あぁ、認めたくない。なんだこの感じ。


お冷とおしぼりを起きに、そこに向かう。

｢どうぞ｣

｢ありがとうございます｣

ふわりと初めて見る笑い方だった。
声のトーン、笑い方、しぐさ。

全てがまるで別人のようで。
くらりとした。


目の前の彼女は誰だ。
こんなやつ、しらない。

だれだ、だれだ


｢ねぇ！結衣お姉さん！｣

不審に思ったんだろうコナンくんが彼女に声をかける。すると彼女はきょとんとした顔で


｢この子、縁に似ている…。結衣って誰？｣

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