この不思議な落し物?に謎を! ページ31
翌日
またまた女の人達に囲まれる透さんを横目に掃き掃除をするためにホウキとちりとりを持って外に出た。
ふわりと風が吹いて気持ちのいい日だなぁ、スカートがふわりと舞った。
サッサッとホウキで落ち葉などを集めていると、「あの〜」という声が聞こえた。
ニット帽をかぶり、マスクでかおを深く覆っている男の人が後ろに立っていた。
『すみません!お邪魔でしたか?』
「い、いえ…その…これ…」
と差し出されたのは茶色の封筒。
受け取ると中には厚紙が入ってるのかすこし重みがあった。
『あの、これは…ってえぇ!』
封筒を眺めていた顔を上げると男の人はもう立ち去って遠くの方に行ってしまっていた。
ポアロの住所が書いてあったので落ちていたのを拾ってくれたのかなと自己解釈してその封筒とホウキとちりとりを持ってポアロの中に入った。
ホウキとちりとりをしまって、梓さんのいるカウンターに向かい合うように立つ。
『玄関掃除終わりましたよ』
梓「ありがとう!…ん?なに?それ…」
『なんか貰ったんですよね〜落とし物だと思います。』
安「貰い物?」
ちょうど女の人達のお見送りを終えたのか透さんがひょいと覗いてきた。
『はい、渡してくださった方はすぐに行ってしまったので落ちているのを拾ってくれたのかと…ほら住所も書いてあるし…』
ずっしりしている封筒を上げ下げして見せるとふむ、と考える透さん。
…とコナンくん。
安「少し気になりますね」
コ「ねぇ、開けてみようよー」
『コナンくんがいきなり現れたことにはつっこんでもいいんですかね…』
コ「バーロー、たった今来たばっかだよ」
まぁとりあえずコナンくんの言う通り中が気になるので開けてみることにした。
貼ってあるセロハンテープを綺麗に剥がして、中をカサリと開けてみる。
結構な量の紙が入っていることがわかった。
1番大きな手紙みたいな三つ折りされた白い紙を引き抜いて、封筒を脇に挟んで開く。
『なになに…?
"ナツキちゃんへ
いつも頑張っている姿を見ています。
たまに失敗したりドジしてしまうところも可愛らしくて愛おしいです"…』
「「「………」」」
『らっ、ラブレター?!』
驚いた拍子に脇に挟んでいた封筒が落ちて床にバサバサっと中身が落ちてしまった。
『ああっ!…えっ』
コ「これは…」
梓「ひっ……」
この逃げ場のない恐怖に逃走を!→←このつまらない現状に乙女心を?!
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作者名:御坂ナツキ | 作成日時:2018年5月10日 21時