伊沢になりたいストーカー。3

･ ページ22

相澤「そんな汚いものを見るような見ないでよ」







貴「そんな目してましたか」







相澤「ご飯行かない？」








貴「私帰るって言ったんですけど」







相澤「俺、Aちゃんのこと好きになっちゃった」







ダメだ、会話が成り立たない




何を言っても無駄な気がする








貴「失礼します」





相澤「帰らすわけないでしょ





好きな人が目の前にいるんだから」






貴「私への好きってどんな感じですか」







相澤「かわいい、オシャレ、顔もスタイルもいい



付き合ったら周りに自慢出来る、いい身長差



細いし賢いところが好きだよ




俺と釣り合う子なんて中々いないし…」









貴「所詮見た目ってことですか」







相澤「女は見た目に決まってるじゃん





中身腐ってても顔可愛ければ許してくれるんだよ」






貴「じゃ、クズですね。相澤さん」






相澤「はぁ？」







貴「素直に思ったこと言ってみました






自分をイケメンだと思い込んで







女を自分の輝かせるための道具としか見てない







クズ男だと思って…」









相澤「意味わかんねえから」








貴「…ごめんなさい、許してください」








相澤「許すわけないだろ」








貴「中身腐ってても顔可愛ければ許してくれる





ってどの口が言ってるんですか






矛盾してますよ」






相澤「ちょっとかわいいからって調子乗んな」








貴「我田引水ってこういうこと…」







相澤「…そろそろダルいんだけど、Aちゃん」






貴「私もです」







相澤「じゃあ、用事済ませたら帰らせてあげるよ」








貴「…」








そう言うと腕を引っ張り









ホテル街に連れて行かれる









…伊沢さん！！撮影中だ









絶対来れない








助けを求めたらダメだ







これは自分で解決しなきゃ…








相澤「乗り気？」






貴「そんな訳ないじゃないですか」






ホテルの中に入る前にこの状況を何とかしないと







力では男の人に叶わない。






＿＿＿







我田引水…他人のことを考えず



自分に都合がいいように言ったり



行動したりすること。

･→←･

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す