泣かないで愛しい人よ (ページ2)

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1.カフェにてページ2

Yu side

雨が降り路上ライブが終わったその後、躓きそうになった彼女を腕で支えた。そのあと駅まで送るとお礼をしたいと言った彼女は俺の手を引きカフェに入った。

花宮「好きなもの頼んでください。お世話になったので。」

勢喜「大の大人が奢ってもらう気は無いよ。好きな物頼んで。」

花宮「すみません。ありがとうございます。」
「あ、自分は花宮って言います。普段はシンガーソングライターしながら高校生やっていて。」

勢喜「さっき聞いてたから知ってるよ(笑)俺は勢喜遊って言うの。」

花宮「やっぱり(笑)最後まで聞いててくれて嬉しかったです。」

勢喜「良い声してるね。今度俺たちのLIVEも来てよ。」

花宮「いつも行く努力はしてるんですよ(笑)すんごく人気でもうチケット取れなくて(笑)」

勢喜「すんげえ嬉しい。友達連れてきてよ。チケット渡すからさ。」

そう言うと彼女は嬉しそうな笑顔でメニューを見だした。不覚にも俺は笑ってしまった。

その時iPhoneの着信音が鞄の中から聞こえた。