夏をかける少女

オール３ ページ4

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はっきり言って、Aは頭が悪い







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あ「 えーっと、きずなって何へん？ 」


岩「 糸へん 」


あ「 いとへんってどういうんだっけ 」






この学力でオール３を取れることにただただ驚くばかりだ





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あ「 あー、もう難しい。無理。 」


「 志望校落とせばいいだろ 」


あ「 絶対に嫌。神と同じ所に行くんだから。 」





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そう言ってノートに向かう


こういう事をサラッと言ってくるから、たまにドキッとさせられる







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あ「 玄樹、次英語 」


岩「 earth 」


あ「 アーース 」


岩「 下手くそ 」


あ「 いいから！意味は！ 」


岩「 これ昨日もやったんだけど 」


あ「 え、うそ 」







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それからAは、最近忘れっぽくなった







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あ「 …やっぱやめよ。帰ろ。 」


岸「 いわげん、俺にも後で教えて 」


岩「 こしくんはヤル気ないじゃん 」


岸「 あるって！まじあるから！ 」







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あ「 あー、もう志望校なんでそんな高くしたわけ？ 」





地面を蹴って不貞腐れるAの隣をアイスをくわえながら歩く帰り道






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「 俺頭いいからな 」



あ「 うっざい、もう。神のアホ 」



「 下げよっか？ 」



あ「 ……え？ 」



「 別にどうしても行きたいってわけじゃないし 」






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「 俺もお前と同じとこがいいし 」







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横は向かなかった





どんな顔してるのか、気にはなったけど







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あ「 いや、それは私のプライドが許さないから無理 」







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………可愛くねぇ奴







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岩「 A顔赤いけど焼けた？ 」


岸「 日傘さしてるのにか？ 」







前を歩いていた２人が振り返って不思議そうな顔をする






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前言撤回







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………可愛いやつ、笑

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