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ずるずると麺を啜っていると、おもむろに菊池くんが小皿を一つ取り出した。お箸を逆さにして、５つあるギョーザを２つ、小皿に移す。
「ん、ギョーザあげる」
「えっ。いいの」
「いーよ。葉月さん欲しそうにしてたから」
にや、と笑いながら小皿を差し出されて顔が赤くなるのが分かった。羨ましいなと思ってたのバレてる。
「ではありがたく」
「召し上がれ」
「あ！ ギョーザも美味しい！」
「ラーメン屋さんのギョーザって美味いんだよなぁ」
じゅわ、と出てきた肉汁が美味しい。思わず菊池くんの方を見ると、彼は得意げに笑ってギョーザを一つ食べた。ほっぺたを膨らませて「うま！」と笑う。
「うわー、いい場所見つけたわー」
「ほんとだね。皆知ってるのかな」
「どうなんだろ。部活してる人とかは知ってるかもね」
昼下がりの店内には相変わらずお客さんは少なくてちょっと心配になる。夜になったら賑わうのだろうか。
「……そーいやさ」
「うん？」
「初日に、職員室の近くですれ違ったよね」
もぐもぐと頬を膨らませながら菊池くんが言った。菊池くんの方が品数は多いのに、もう半分近くまで減っていて。私はまだ３分の１程度しか食べていない。
「すれ違ったね」
「すっごい目が合った。隣の席って分かった時はびっくりした」
まだ２週間前のことなのに、少し懐かしそうに菊池くんが目を細める。もし隣の席じゃなかったら、きっと未だに話したことなかっただろうなぁ。
その後は、クラスメイトや先生の話をしながらラーメンを食べた。最初は私が話してばっかりだったけど、そうなると全然食べる手が進まず。あっという間に食べ終えてしまった菊池くんがくすくすと笑いながら色んな話をしてくれた。
「ご馳走様でしたー！」
「美味しかったです！」
「ありがとう。また来てな」
食べ終えてからもすぐには動かず話し続けてしまって、結局１時間近くお店にいた。お会計をしてくれた店長さんはニコニコと笑いながら飴玉をくれて、それを口の中で転がしながら店の外に出る。
「あー腹いっぱい。また来よう」
「晩ご飯入んないかも」
スカートが少しキツいぞ。太った……とショックを受けながら夕暮れの、でもまだ暑い外を歩く。
「トロピカルフラッペ」
「む、無理」
「ふは。また今度だな」
途中見つけたオシャレなカフェのポスターを菊池くんが呟いた。今生クリームなんか食べたら確実にお腹が死ぬ。
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ハル(プロフ) - ハッピースクールさん» ハッピースクールさん！こちらも来て頂いてありがとうございます(^^)頑張ります！どうぞよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年8月22日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 名無し96398号さん» コメントありがとうございます！全部読んで下さったんですか！？ありがたや…！無理しない程度に頑張ります！のんびりお付き合いくださいね(*^^*) (2021年8月22日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハッピースクール(プロフ) - ハルさんのお話大好きで、新作楽しみにしてました。頑張ってください (2021年8月22日 2時) (レス) id: ce9527749f (このIDを非表示/違反報告)
名無し96398号(プロフ) - 勝利くん担でハルさんのお話全て読ませていただいています！今回もものすごく楽しみです、、！無理しない程度に頑張ってください！！ (2021年8月21日 23時) (レス) id: 55f375899c (このIDを非表示/違反報告)
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