▽ 寄り道 ページ8
「なぁ、この後予定ある？」
「無いけど……」
「じゃあ一緒に帰らない？ 学校の近く探索したいんだよね」
HRも掃除も終わったあと、持って帰る教科書を選んでいたら隣の菊池くんがトントンと机を叩いた。
一緒に帰る？ ポカンと菊池くんの顔を見返すと、彼はんふ、と面白そうに笑った。
「いや？」
「嫌じゃないけど……私でいいの？」
探索するなら、田中くんとか男子同士の方が楽しいんじゃないだろうか。
そう思って喋り声が聞こえている方を見ると、菊池くんも私の視線を追ってそちらに目を向けた。「あぁ、」と何も言ってないのに頷く。
「樹達、今日カラオケ行くんだと」
「カラオケ」
「他校の女子と」
「おぉ……」
それはいわゆる合コンってやつでは。流石陽キャだな。勝利が合コンに行くとか言い出したらめちゃくちゃショックだけど田中くんなら納得してしまう。
へぇえ、と頷きながら横に立つ菊池くんに視線を戻して、はたと気付く。
「菊池くんはいいの？ カラオケ」
「俺？」
誘われてそうなのに。話しやすいし、明るいし、かっこいいし。
笑いながら自分を指さす菊池くんに頷く。
「歌うのは好きだけど、そういうのはまだいいかな。転校してきたばっかだし」
「そうなんだ」
「そうなの。で、今日ヒマになったから、帰り寄り道しない？」
もう一度誘われて、うん、なのかほあ、なのかよく分からない声で頷いた。菊池くんが転校生してきて２週間、教科書を一緒に見たり先生の特徴を教えてあげたりして毎日のように話していたけど、一緒にどこかに寄るとなると少し緊張する。
「あ、いつもあの子と帰ってるんだっけ？ 一緒にいる……」
「凪沙？ 凪沙は今日委員会があるから帰りは別だよ」
「そうなんだ」
会話をしているうちに、帰る準備が整ってしまった。菊池くんの方も相変わらずぺちゃんこの軽そうなリュックを背負っていて、「んじゃ行こーぜ」と歩き出す。
「私もあんまりこの辺のお店知らないかも」
「マジ？ 寄り道しないタイプ？」
「んー、凪沙とよく行くのは途中の駅にあるショッピングモールかな。ファミレスとかもあるからそこで喋ったり」
「やっぱそこなんだ。樹に最初に教えてもらったのもそこだった」
「放課後歩いてると同じ制服の人よく見るよ」
話しながら昇降口に向い、スリッパからローファーに履き替える。外を見ると、ちょうど外周している勝利の姿を見つけた。
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ハル(プロフ) - ハッピースクールさん» ハッピースクールさん！こちらも来て頂いてありがとうございます(^^)頑張ります！どうぞよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年8月22日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 名無し96398号さん» コメントありがとうございます！全部読んで下さったんですか！？ありがたや…！無理しない程度に頑張ります！のんびりお付き合いくださいね(*^^*) (2021年8月22日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハッピースクール(プロフ) - ハルさんのお話大好きで、新作楽しみにしてました。頑張ってください (2021年8月22日 2時) (レス) id: ce9527749f (このIDを非表示/違反報告)
名無し96398号(プロフ) - 勝利くん担でハルさんのお話全て読ませていただいています！今回もものすごく楽しみです、、！無理しない程度に頑張ってください！！ (2021年8月21日 23時) (レス) id: 55f375899c (このIDを非表示/違反報告)
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