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「すいません……」
「人多くなってきたな」
慌てて離れると、風磨くんはきょろきょろと周りを見渡した。言葉通り、神社を目の前に人の数が増えている。小さな町だけど、皆お祭りを楽しみにしているのだ。
不意に、左手を掬われた。驚いて隣を見上げると、「また転ぶよ」と風磨くんが笑っている。
「ごめん……良いの？」
「良いよ。隣で派手に転ばれたら恥ずかしいじゃん」
「これでも転んだことないよ！ さっきはたまたま、うわあ」
弁解しているそばからまた背中がドンとぶつかって、風磨くんの方へつっこんでしまう。ぽすりと私を受け止めた風磨くんはケラケラと笑いながら道の端っこへと連れてきてくれた。
「ほら」
「何も言えません」
いつもはこんなにぶつからないんだけどな。普段より早い時間から来てるせいかな。大人しく風磨くんの右手を握ると、風磨くんは少し驚いたようにこちらを見つめて口元を緩ませた。「行こうか」と呟くと、さっきよりも少し近い距離でまた歩き出す。
射的にヨーヨー掬い、金魚は飼えないから代わりにスーパーボール。射的ではポンポン景品を撃ち抜く風磨くんを私はポカンと見つめていた。「Aもやる？」と誘われたけど断った。外して揶揄われるのが目に見えている。
食べ歩きもした。唐揚げにたこ焼き、箸巻き、焼きそば、とソースのオンパレードだった。お腹が膨れてギブアップした私を横目に、風磨くんはたこせんやらフランクフルトやら目につく屋台に片っ端から並んでいた。胃袋の底が知れない。
「A、舌出して」
「んあ。……青い？」
「青い。俺は？」
少し屈んだ風磨くんが、べ、と舌を出す。メロン味を頼んでいた彼の舌は緑に染まっている。
「緑。気持ち悪いね」
「失礼だな」
私の感想に風磨くんが顔を顰める。だって、生きている人の舌の色じゃないし。まぁ私も青色なんだけど。
２人してケラケラ笑いながら道の端の邪魔にならない場所に寄る。屋台を回り尽くしてしまった。かき氷を食べる私の左腕には、食べきれなかったたこ焼きが入った袋が揺れている。
「お腹いっぱい……」
「俺まだ入りそう」
「えー？ すごいね、私もう無理だ」
私より食べてたのに。風磨くんの平らなお腹を見る。あのフランクフルトや唐揚げ達はどこに収まったんだろうか。
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ハル(プロフ) - ハッピースクールさん» ハッピースクールさん！こちらも来て頂いてありがとうございます(^^)頑張ります！どうぞよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年8月22日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 名無し96398号さん» コメントありがとうございます！全部読んで下さったんですか！？ありがたや…！無理しない程度に頑張ります！のんびりお付き合いくださいね(*^^*) (2021年8月22日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハッピースクール(プロフ) - ハルさんのお話大好きで、新作楽しみにしてました。頑張ってください (2021年8月22日 2時) (レス) id: ce9527749f (このIDを非表示/違反報告)
名無し96398号(プロフ) - 勝利くん担でハルさんのお話全て読ませていただいています！今回もものすごく楽しみです、、！無理しない程度に頑張ってください！！ (2021年8月21日 23時) (レス) id: 55f375899c (このIDを非表示/違反報告)
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