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「お邪魔しまーす」
部活用の大きな鞄を持つ勝利の後ろについて、部屋の中に入る。小さい頃から見慣れた茶色の勉強机。本棚には漫画がきっちりと並べられている。
約束通り、部活が終わってから連絡をくれた勝利の家に数学と漫画を持って訪れた。ついでに続きを借りたいと言うと、「持てるだけ持って行っていいよ」と勝利が部屋に通してくれた。
「そういえばONE PIECEの新刊出てたよ」
「あ、そうだ……買って帰ろうと思ってたのに忘れてた」
「えー、勝利買ってくると思って買わなかった。買えば良かったね」
本棚の一番取りやすい場所に並べられた勝利のお気に入りの漫画は、今日寄り道した書店で新刊がたくさん積まれていた。まぁ勝利自分で買うか、ってスルーしてしまったけど。
「漫画選んだら帰りなよ。遅いんだからさ」
「んー」
「んー、じゃないよもう。明日の課題やったの？」
ごろんと勝利のベッドに仰向けに寝転んで漫画のページを捲っていると、アレコレと母親みたいなことを言ってくる勝利。
昔からそうだ。末っ子なのに、いや末っ子だからお兄ちゃんの様な役割に憧れがあるのか、勝利は私のお世話を焼いてくる。
「課題はやったし、数学の教科書もカバンに入れたし、だいじょーぶ」
「だからって寝転んでたら寝ちゃうじゃん、A」
「だって勝利の部屋居心地良いんだもん。勝利ご飯食べに降りてていいよ」
「絶対寝るやつじゃん」
呆れた表情でこちらを見下ろした勝利は、「俺がご飯食べ終わるまでだからね！」と言うと部屋を出て行った。いつもこうだ。アレコレ私に言ってくるけど結局折れてくれるから、ついつい我儘を言ってしまう。
「ねむ……」
とろとろと落ちてくる瞼に、早く起き上がらないとまた勝利に怒られるなぁ、と思った。だから言ったでしょ、ってお母さんよりお母さんみたいで。でも今は眠たくて仕方ない。勝利の部屋ってなんでこんなに落ち着くんだろう。
ちょっとだけ、と言い訳しながらごろりと横を向く。ふかふかのベッドに呆気なく瞼を閉じた私は、やっぱり今日も勝利に起こされるのだった。
「──ねぇ、起きて。A」
「んー……」
「だから寝るって言ったのに。A！」
ゆさゆさと身体を揺らされて目を開けると、視界には不機嫌な顔の勝利。「寝ちゃったねぇ」と笑うと、彼はもぉ、とため息をついた。
「そろそろ帰らないと、明日も学校だよ」
「んー。ありがとね、勝利」
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ハル(プロフ) - ハッピースクールさん» ハッピースクールさん！こちらも来て頂いてありがとうございます(^^)頑張ります！どうぞよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年8月22日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 名無し96398号さん» コメントありがとうございます！全部読んで下さったんですか！？ありがたや…！無理しない程度に頑張ります！のんびりお付き合いくださいね(*^^*) (2021年8月22日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハッピースクール(プロフ) - ハルさんのお話大好きで、新作楽しみにしてました。頑張ってください (2021年8月22日 2時) (レス) id: ce9527749f (このIDを非表示/違反報告)
名無し96398号(プロフ) - 勝利くん担でハルさんのお話全て読ませていただいています！今回もものすごく楽しみです、、！無理しない程度に頑張ってください！！ (2021年8月21日 23時) (レス) id: 55f375899c (このIDを非表示/違反報告)
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