12話 ページ12
2階に上がると、扉が6つある。
大きい家なだけあるなぁ。すごすぎ。
その内の1つに翔くんが歩み寄って、ドアノブを捻る。
扉を開けながら「まだ女の子入れたことないんだよな〜(笑)だから特別だよ〜」なんてまた翔くんが言うから、ちょっぴりドキドキしたのは、秘密。
翔くんの後に続いて翔くんのお部屋にお邪魔すると。
『うっわぁ……』
またも、目の前の窓から見えるのは海。
窓にピッタリ両手をつけて、もう私はそこから見える海に釘付け。
翔「開けようか。」
翔くんが隣にきて、窓を開けてくれる。
ふわっと潮の香りと、それを運んでくる気持ちいい風。なにこれ、南国ですか。いや、天国かな。
翔「全部同じ海だけどさ、全部違って見えない？ガードレールに身を乗り出して見る海と、お店から見る海と、この家から見る海。」
さっきの、ぶはって吹き出した翔くんとは打って変わって今度は優しそうな顔で海を見つめてる。
あまりのカッコ良さに見とれてしまっていたら、それに気づいた翔くんと目が合って、ニコっと笑われた。
翔「……相葉くんってちょっと強引なとこあるでしょ？(笑)」
目が合ったと思ったら、突然そんなことを言う。
でも、確かに。(笑)
翔「もし困らせたならそれはごめんね。でもああいう相葉くんの突拍子もない提案に俺らはいつでも乗っかって来たんだよね。その時はそれが正解かなんてわかんないけど、結局はそれが正解だったの、いつも。だって最後には皆笑ってるからさ。」
なんか、わかる気がする。
ジャンケンの時も、私をここに案内しようって提案した時も、最後は皆笑ってたし。(呆れてる人もいたけど)
何にも言わない私に翔くんは少し焦って「あ、しんみりするようなこと言っちゃったね、ごめん(笑)」
と言って笑った。
ほんとに大好きなんだろうなぁ。
なんか、羨ましいな。
でも。
『やっぱり迷惑じゃないかな。そんなに信頼し合ってる仲間に私なんかが…』
翔「ニノも、ああ言ってたじゃん？今日からその仲間に加わればいいんだよ。」
そんな簡単にいいのかな。
翔「もちろん俺は、大歓迎だよ。Aちゃん」
私の気持ちを汲み取ったかのように、優しい顔でふんわり笑う翔くん。
その顔で海を見つめたまま、「どう？」って聞く。
もう、いいよね。決めちゃおう。
『それじゃあ、ぜひお願いしますっ』
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ひまわり(プロフ) - あやちむさん» 更新遅くて申し訳ないです。コメントありがとうございます！ (2021年3月14日 1時) (
レス) id: c795cb1005 (このIDを非表示/違反報告)
あやちむ(プロフ) - 読んでいてなんだか想像が出来てほっこりした気持ちになりながら読んでます。続き楽しみにしてるので頑張ってください。 (2021年3月6日 0時) (レス) id: d90199fb5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひまわり | 作成日時：2021年2月14日 23時
