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「時透くん、首、なんか赤いよ?」




夏のど真ん中、暑くて暑くてたまらない日。

ペア課題のことについて話そうと大学の近くの図書館に来た。




僕が緊張であまり上手く話せないでいると、星成さんが突然そう言い、僕の首元を指す




「あー、これ?」



「うん.......なんだろ、蚊に刺されでもないような.......触ってもいい?」




僕が頷くと、彼女はそっと首に手を当てる。


冷たい手が、くすぐったかった




「腫れてはないな.....なんだろ、アブ、とか?」




言わずとも、これは彼女によって出来たものだろう

多分、寝てる間にやられたんだ




「そうだね.......きっと、野蛮なやつだよ」


「野蛮な虫....?何それ大丈夫なの」




大学生活で、キスマークすら知らない事に、僕はなんだか嬉しくなった


だって、もしかしたら経験ないってことだよね?



こうやって僕を覗き込むのも、すごく可愛い

近くで見るとより一層。

大きな目と、柔らかそうな唇から目が離せなかった





「ねぇ」





彼女が僕の首から手を離し、再び雑誌に目を向けた時、





「ちゅー、しちゃおっか」




あぁ.......やっぱ好きだな




そう思っていたら、無意識に言っていた





「ちゅ、ちゅー?」





案の定、彼女は驚いていた。





その時、彼女のケータイの画面が光った

ちらっと見たら、おそらく男の名前であろう人からの連絡だった





その事にモヤッとして、なんだか我に返る




何やってんだろ、僕.......





「.......冗談だよ。今流行りのドッキリ」





こんなんで誤魔化せるのか?と思ったけど





「ドッキリかぁ、私最近のものに疎いからな」





誤魔化せた。





でも顔が赤くなっていることに気づいて、それを指摘したら、彼女はもっと顔を赤くさせた。




その姿が堪らなく、可愛いかった

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八重霞_Mui - すごく面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年8月15日 21時) (レス) id: 090d65a74c (このIDを非表示/違反報告)
かりん - 神作!! 更新応援してます! (2020年8月10日 21時) (レス) id: c30d21e2cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まる | 作成日時:2020年8月10日 11時

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