一筋の光

番外編 ページ15

一通り診察を終えたのにまだ眠ってるA。

耕作「熱が高すぎてこのままだと返せない。下手したら喘息の発作も起きる。だから今日は入院だな。」

夏樹「入院…」

耕作「夏樹も泊まるか？」

夏樹「そうします。」

耕作「分かった。ベッド用意しとく。」

夏樹「ありがとうございます。」

「ん…んぅ…、、」

夏樹「起きたか？A、おはよ」

「なつきぃ…」

夏樹「どした？俺ここにいるぞ？」

「んぅ…」

寝起きで抱き着いてきて俺の胸に顔を埋めるA。体あちいな。

夏樹「A、今日入院な？」

「んん、やだ…」

夏樹「俺も耕作さんもいるから、」

「お家帰るの…」

耕作「A〜、わがまま言わないで言うこと聞いてくれよ、お願い。」

「ん…？おにいちゃん？」

耕作「今のAは熱が高いから家にいるよりここにいた方が安全なんだ。夏樹も泊まるって言ってるし。な？」

「…はあい、」

耕作「よしいい子。手続きしてくるな。」

耕作さんが出て行ってからすぐに俺の腕の中で眠ってしまったA。
程なくして戻ってきた耕作さん。

耕作「あれ？寝た？」

夏樹「ついさっき、」

耕作「そっか。」

愛おしそうにAの頬を撫でる耕作さんは医者ではなく妹を心配する兄の顔。
自他共に認める仲良しなこの兄妹。

夏樹「俺学校に連絡してきますね。」

耕作「おう。」


暫くして夏樹が戻ってきても眠ってるA。

耕作「ベッドごと病室連れてくから手伝ってくれるか？」

夏樹「はい。」

移動を終えて点滴やらなんやらって色々されてんのに気付かず眠るA。
よく寝るなー、なんて思って頭を撫でたら起きたみたい。

「んん…」

夏樹「おはよ。起きた？」

「…ねてるの、」

夏樹「ん、そっか。でも一旦起きて飯食わなきゃ。」

「起こして？、」

抱き起こしてやると俺に凭れてぐったりのA。
熱高いな、体あちいし。

夏樹「A、起きてるか？」

「んー…」

寝そうだな。早く飯食わせなきゃ。

夏樹「耕作さん、A寝そう。」

耕作「わかった」

そう言うとすぐにAのご飯を持ってきてくれた耕作さん。
呼び出されたみたいですぐに出てってしまった。

夏樹「ほらA、飯食お？」

「たべさせてー？」

夏樹「ほら口開けろ、」

「あー、」

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