ep660 ページ10
DO[あの時さ、“女の子が遅い時間に1人で知らない人に会いに行くなんて、バカだな”って、叱ろうと思ってたの。]
A[うん…あの時のことは、反省してるよ…]
DO[でもね、本当はそれだけじゃなくて…]
A[……？]
ギョンスくんの目が、少し泳ぐ。
DO[本当は…Aと映画が見たくて、誘うのにすごく緊張してた。]
そう言って頬を指で掻くギョンスくん。
耳はさらに赤くなる。
A[今思えば、あの時が私達の始まりだったのかもね。]
DO[…それぐらい、今も緊張してるよ。]
A[……(照)]
|
|
|
それから私達は
部屋の片付けなんかすっかり忘れて
ベッドに座って寄り添いながら
出会った時の話をした。
初対面の時、ギョンスくんは
Mの宿舎で寝てるタオちゃんを起こしに行ってて
私と会ったのは1番最後だったこととか
ずっと人見知りをして
目を逸らされてたこととか
タオちゃんがKの方に泊まるから、って
ギョンスくんの寝る場所がなくなって
私の部屋に来たこととか…
DO[あの時…あの時もすごく緊張してたな…]
A[私も…]
DO[Aは元彼のことで泣いてるし、俺は泣いてる女の子を慰めたことなんてないから、どうしていいかわからなかったし…]
A[…でも、ギョンスくん、ずっとそばにいてくれたよね。]
DO[……]
A[確かにあの時は、お兄ちゃんのことで、悲しくてたくさん泣いたけど…]
思い出すと、ドキドキが蘇る。
A[実はあの時、初めてギョンスくんに抱きしめられて…すごく緊張したの。]
DO[…ふ(笑)]
ギョンスくんはまた耳を赤くしてる。
DO[俺もだよ。]
A[……？]
DO[泣いてるAがすごく可愛く見えて…ずっと我慢してたけど…]
A[……(照)]
DO[本当は、すぐに抱きしめてあげたかった。でも、いざそうすると、抱きしめた俺もすごく緊張してた。]
A[ギョンスくん…(照)]
あの頃の私達は
それが恋だってことに気付いてないけど
今こうやって思い返すと
ちゃんとお互いの気持ちは
真っ直ぐ向かってたんだね。
DO[今だって緊張してるよ。ほら。]
ギョンスくんは私の手を取ると
自分の胸に当てる。
私の手の平には
ギョンスくんのドキドキが響いた。
A[……(^^)]
好きな人を好きでいれるって
当たり前のようで当たり前じゃない。
好きな人に好きでいてもらえるのも
当然、当たり前じゃない。
奇跡や、運命って言葉。
私はギョンスくんとだから…
これから先も
信じることができるよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 303人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海老天野郎(プロフ) - このお話を読んで、涙が止まりませんでした。とても良いお話を書いてくださってありがとうございます。 (2018年10月3日 8時) (
レス) id: 90d47246b3 (このIDを非表示/違反報告)
咲樹(プロフ) - これからも他のお話等の更新、がんばってください^^素敵なお話を本当にありがとうございました！勉強で疲れていたのですが元気でました！笑 コメント2つになっちゃってごめんなさい、、笑 (2015年8月13日 2時) (レス) id: 4da822150b (このIDを非表示/違反報告)
咲樹(プロフ) - 受験生のため占ツクを控えてたのですが、久々に覗いてみると大好きなこのお話が更新されていて読んじゃいました。笑いままでたくさんのえくそのお話を読んできた中でも一番好きなのがこのお話でした。終盤、本当に感動でした！素敵なお話をありがとうございました^^ (2015年8月13日 2時) (レス) id: 4da822150b (このIDを非表示/違反報告)
ドリムン(プロフ) - ほんとーにこのお話が大好きでした！！(T-T)終わってしまって悲しいですが二人が幸せになれたので良かったです(T-T)番外編待っております！！！(>_<) (2015年7月19日 1時) (レス) id: 675623b116 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - すごく感動しました！読み終わった後もぎょんすとヒロインが離れ離れになるところもすっごくすっごく泣けたし、てか、号泣してました泣 。すごくいいおはなしでした！ (2015年6月29日 20時) (レス) id: bb082c8030 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：natsu
| 作成日時：2015年6月21日 22時
