どうしてほしい？ ーCYー

ep5 ページ5

低い声。

少し鼻にかかるような
色っぽい声。

A「……(照)」

私の、大好きな声…

急に胸がドキドキしてきて
息を飲んだ。

そしてゆっくりと振り返る。

A「……(照)」

茶色いパーマにふわふわの髪の毛。

ぴょこっと飛び出た耳。

A「ちゃ、チャニョル先輩…？(照)」

少し自信がないけど
思わず名前を呼んでみた。

するとくるっと振り返って
大きな目で見つめられる。

CY「おお、元気？」

A「！！(照)」

やっぱり！！(照)

チャニョル先輩はニコって笑ってて。

前から変わらないその笑顔も
初めて見る茶色いパーマの髪型も

久しぶりに会った先輩は
全部、ぜんぶカッコいい。

しかも、先輩、スーツ着てる…(照)

A「先輩、スーツ…(照)」

CY「え？あぁ(笑) 似合う？(^^)」

A「あ、に、似合います！！(照)」

CY「あはぁ〜うれしいな(^^)(笑)」

A「で、でも…」

茶色い髪を見つめると
先輩は前髪をひとつかみ。

CY「この近くのデザイン系の会社にインターンしてるの。本当は私服で勤務していいんだけどさ、一応大学の規則とかってゆうのがあって、スーツじゃないとダメなんだって。」

「茶髪にスーツって、変かな？」と
先輩が笑うから私は勢いよく首を横に振った。

A「インターン…デザイン系、ですか？」

CY「うん、“インテリアデザイナー”ってやつ？(^^)」

オシャレな先輩にオシャレな名前の仕事…

しかもスーツ姿もすごくカッコいいし
本当にどこまでも完璧だ、チャニョル先輩って。

CY「なんか、事務担当の女の子が辞めちゃってさぁ〜…俺、インターン生だし1番下っ端だし、コーヒー買って来てって頼まれて来たの。で、内緒でちょっと休憩(^^)(笑)」

A「っ(照)」

悪戯に笑う先輩は可愛くて
また胸の中がドキッてした。

CY「スタッフ募集中だよ(^^) やってみる？(笑)」

そこに先輩のカプチーノを運んで
店員の女の子がやって来て

「私、そっちで働こうかな(^^)」

…なんて、うっとりした顔。

CY「おいでよ！ヘッドハンティング！(笑)」

「行く行く！(^^)」

A「……」

目の前で微笑み合う2人に
少し胸がズキってする。

A「はい！」

思わず挙手した私。

先輩はおもしろそうに
「はい、どうぞ！(^^)」と私を指す。

A「や、やりたいです…その仕事…(照)」

“どんな仕事？”
“時給は？”
“シフトは？”

何も考えなかった。

ただ

“チャニョル先輩にまた会えるなら”

私に迷いはなかった。

ep6→←ep4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す