ep35 ページ35
それからの私は
タオと約束をしたように
職場でチャニョル先輩に会っても
挨拶をするぐらいで
あまり関わらないように心がけた。
それでもふとした時に目が合ったり
真剣な顔で仕事をしていたり
誰かと話して笑っていたりする姿を見ると
胸のどこか奥の方が
ギュッて締め付けられたみたいになる。
A「…はぁ…」
…この気持ちが何なのかは
きっと気付かない方がいいんだと思う。
『 憧れ 』
そんな存在から
これからは
『 先輩 』
いつしか先輩に惹かれて
ピンクに色づき始めていた気持ちを
すべて消して真っ白にしよう。
そう、変えていかないと…
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そんな風に
バイトでは先輩を避けて
タオと会う日を増やして過ごす。
そんな毎日の中で
私はいつもどこか
空虚感を感じていた。
どこか、本当の私を
消していくような気持ち。
それが何なのか
それにさえも気付かない振り。
掻き消すように
私は今やらなくては行けない
デザイン案の課題に没頭した。
今日はシフトは入ってないけど
職場の資料室に行き
アイディアを膨らませる。
家や大学の図書室では
なかなか閃かない。
だけどこの資料室は
今までこの会社が手掛けた
いろんな案件の情報があって
いろいろと刺激になる。
私は目についた資料のファイルを山程抱えると
デスクの上にずらっと並べた。
そして、あーでもないこーでもない言いながら
デザイン案を描き出していく。
そうやって過ごしていると…
CY「まだいんの？」
ふと、資料室のドアから
顔を覗かせた先輩と目が合う。
A「あ、先輩…お疲れさまです。」
CY「何時間いるんだよ(笑)」
そう言われて腕時計を見ると
お昼にここに来てから3時間が経っていた。
A「あと少し…(^^)(汗)」
今日はタオと会う予定もないし
今週末がデザイン案の提出期限だし
出来る限り終わらせたいな…
そんなことを考えていると
CY「…無理するなよ。」
そう言って、少し真剣な顔の先輩。
少し照れてるのか
口をキュッとつむんで
キョロキョロと目が泳いでる。
その目と視線がぶつかった瞬間
またドキ、っと心臓が跳ねた。
A「ありがとうございます。」
私がそう言ったのを確認して
先輩は去っていく。
A「……(照)」
今の、ちゃんと言えてたかな。
ドキドキがまだ早い。
無理するな、なんて
私のことを心配してくれたんだね。
A「…ふーっ…(照)」
私は息を吐き出すと
何もなかったかのように
課題の続きに手をつけた。
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yunyun - 本当は、チャニョルの事、好きなのに、健気で一生懸命なタオも裏切る事も出来なくて、凄く切ないですね。恋愛って難しいよね〜。愛するより、愛される方が幸せだって分かってるのに...。チャニョルもタオもどっちも大好きです！ (2015年7月8日 10時) (
レス) id: b8eddb50a7 (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - ゆうなさん» はじめまして〜！ありがとうございます(^^) なるべく毎日更新できるように、頑張りますね！！ (2015年6月9日 23時) (レス) id: 79e1c6c732 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな - はじめまして！この作品がとても大好きです！更新楽しみにしてます(^o^) (2015年6月7日 22時) (レス) id: 9e28c707b9 (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - みくさん» 早速コメント、ありがとうございます(^^)なるべく短編になるようにがんばりますw (2015年6月4日 14時) (レス) id: 79e1c6c732 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 新作！！モテモテチャニョルとの今後の展開楽しみにしています！！ (2015年6月3日 22時) (レス) id: 066e038aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：natsu
| 作成日時：2015年6月3日 2時
