Ordinary Days 2

ジムの理由−Y.Y＊ ページ5

「『お疲れさまでしたー！』」





2人でスタジオを後にして
事務所を出れば仕事モード終了。


午後からオフってことで
久々のデートにウキウキしながら
『どこ行く？』って聞けば、即答で「ジム」


色気も何もない…


しかもついさっきまで
めちゃくちゃリハしてきたじゃん…





『久々のデートなのにそれはない！』


「体動かしたあとの焼肉、絶対うまいと思わない？」


『焼肉行くなんて一言も言ってないし』


「じゃあ、海は？」


『海？』


「砂浜ダッシュ」


『部活か』


「颯太並みの的確なツッコミ〜」


『もう砂浜でもどこでも勝手にダッシュしてきて…』





私が前に海行きたいって言ってたのを
覚えてくれてたのかなって一瞬期待したけど
全然そんなことなかった。笑


体動かすことしか考えてないし
ほんと筋肉バカ…





「そういうAはどこ行きたいんだよ」


『アメコ！！』


「マネキン・オレ！！」





話が早い。


この人、思ってるよりちょろいよね。





なんだかんだ言いながらも
私の希望を天然で叶えてくれる勇征。


手を繋いで、お揃いのピアスを揺らして歩く。





平日の昼間でわりと空いてるとはいえ
それなりに人はいるアメコで



「マネキン・オレ2つください！」



あなた、FANTASTICSですよ？忘れてます？
って言いたくなるくらい元気よく注文。





マネキン・オレがくるまでの間に

『テキトー来い！テキトー来い！』って祈る。



本当はネッチョがほしいけど
勇征を前にそんなこと恥ずかしくて言えないし
颯太は本当に好きだし？





「なんで？そこはネッチョでしょ？」


『私、そた推しなの』


「ゆせを目の前にして
それ言えるAの神経を疑うわ」


『それかミステリアス』


「はぁ？面食いかよ」


『面食いだよ』





自分の顔、鏡で見たことないのかな。


自分がイケメンっていう自覚はなし？

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