Ordinary Days 2

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言われた通り、その道を真っ直ぐ行くと
いつの間にか見慣れた道に出た。



見え始めた噴水の前には
普段通りラフな格好の勇征がいて…

それでもかっこいいからずるい。





『勇征！遅れてごめん…！』


「ううん、全然。それより雨平気だった？」


『雨は平気だったけど、ちょっといろいろあって…』


「いろいろ？ってか……マジかわいいんだけど…」


『え？』





上から下まで見て、真顔で言うから困る…





『勇征もかっこいいよ？』って言うと
「あー、やば…」って顔を隠すから不思議だった。





「家行く前にちょっと寄りたいとこあってさ」って
連れて行ってくれたのは綺麗な夜景で

「マジで雨止んでよかったぁ」って、確かに。





綺麗な夜景と繋がれた手と…


こんな幸せなことある？




だったのに、ふと時計を見ると23:55…


やばい！あと5分しかない！


服戻っちゃう…！


帰んなきゃ！





『勇征ごめん！
ちょっと用事できちゃって…今日泊まれない！』


「え？なんで？」


『…また連絡するから！』


「A！？」


『ほんとごめん！』





慌てて走り出してすぐに脱げたパンプス…


転びそうになった瞬間、支えてくれた勇征の腕…





「大丈夫？」


『大丈夫…』


「よかった」


『ありがとう…』


「靴脱げちゃったね、そこ座って？」


『あ、うん…』





言われるがまま近くのベンチに腰をおろしたけど

もうほんとに時間ないよ…

でも帰るタイミングもなくなっちゃった…





ビクビクしながら俯いてると

落ちたパンプスを拾って
私の前でしゃがみ込んだ勇征は

パンプスを履かせてくれながら
「シンデレラみたいだね」って笑ったの。

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