ゆっくりと蝕むように (ページ6)

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「そうじゃないでしょ…謝んなくていいよ。ただ無理しやすいからごめんね聞き出して、たまにね、気づかないくらいたまにね苦しそうにみえて……」

一番気を遣ってしまうやさしい、やさしいひとだから困らせちゃだめだ

「あやまらないで、すごくうれしいよ甘えたくなるぐらいにね」

ほんとだよ、かなしそうなかおをむりして戻したようなかお…

「でも平気俺がわるいだけだからさ、相葉くんにはね、笑顔が似合うから無理して笑わなくてもいいけど、俺のせいでそんな顔にはしたくないなぁ」

出来るだけ伝わるように目を見て想いを伝える

そこには気づいて欲しくないところも織り込めば

自然と踏み込まずにいてくれるやさしさに俺はいつも甘えてしまう

「いつでもおっけーだけど、潤ちゃんはずるいよ…かっこよくて惚れちゃいそう」

こうやって別方向に持ってってくれるんだよね

まーの方がかっこよくてイケメンだと思うけどなぁ

意地悪したくなって、困るお返しをしてみる

「まだ、惚れてくれてなかったの？
おれ、まーの格好良さにやられちゃってるのに」

ちょっとだけ驚く顔を尻目にベンチから歩き出す

呆然としてるのが面白くて

「置いてくよ、相葉くん。じゃお先」

するとだいぶしてから、待ってよ～というあの声を聞きながら楽屋へと足をすすめた

今日は雑誌の撮影とかが数本しかないけど、１つ１つの仕事の時間帯が空いてるから

楽屋にとどまる時間が長かった

なんか今日はなぜか、不自然に思われない程度で無意識なのか意識的なのかまーが俺から離れようとしなかった

ニノは回転が早いからたぶん気づいているものの知らぬふりをしてくれている

ゲームをやったり、音楽聴いたり、しんぶん読んだり、天気情報スマホでみたりとみんなそれぞれ過ごしている

平和だな……でもなんか今日は胸が重苦しくてこんなに時間空いてるなら近くの小さな防音のスタジオ借りれないかな？

楽屋を離れて電話をすると予約が取れたので出かける準備をする

「ねぇねぇ潤ちゃんどこいくの？俺も連れてっておねがーい邪魔しないからぁ…だめ？いいよね！じゃれっつごー」

するとまーが付いてくる気まんまんでいて笑う

なんかどうでもよくなってまぁいっかとおもい了承する

「…はやく準備して、気が変わらないうちに行くよ」