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【笑って泣いて歳はとった
気付けばずっと海の底
みんなと何となく笑って
何とかここまで荒れ咲いた


好きなら好きと胸を張れ
嘘つかずに高らかに
思いのままに今叫べ】




たくさん悩んで、結局は皆さんの過去を中心に曲を作った。


でも、言葉は彼らの今の言葉を使った。


彼らの態度や仕草、言葉から滲み出る言葉で過去を匂わせる。




曲の再生が終わると、みんな私の言葉を待つかのように見てきてて。


耐えきれなくなった私は口を開かざるを得なかった。





「笑ってる暇あるなら泣き狂え」





「昔。アイドル時代にお偉いさんに言われた言葉です」


「当時、私はメンバーの仕事を取ってくる仕事をしていて。その時に言われました」




きっと、SnowManの皆さんはそんな経験はないだろうし、あって欲しくない。


だから、わざとこの言葉を届けるから。



「これは反面教師にしてほしいんですけど」




「私は、体を売って、感情と信頼する力をなくしました。だけど。その反面、大人の顔色を伺う力は人一倍つきました」




そこから何を学ぶかなんて、人それぞれだけど。




「どんなに嫌なことでも、気乗りしない仕事でも、学びはあります」


「今回、私はこの嫌な企画を通して、皆さんを知ることが出来ました」






私にとっては大きな収穫のこの企画。




「今となっては、皆さんに出会えたことを誇りに思います。曲は未熟なので、捨てていただいて構いません。短い時間、私にくれてありがとうございました」








「え? 俺ら感想言ってないよ?」



もう却下された気満々でそういえば、すかさず声を上げた阿部さん。




「...は?」



「俺、歌詞の並びとか言葉選びとか今のSnowManっぽくて好きだったよ。この歌、歌いたい」




「ぼ、 僕も! この歌、すごく好きだし、SnowManのバックグラウンドを知ってもらうには最適な歌だと思ったよ!」




阿部くんに続いて、ラウールくんまでそう言ってくれて。




「...え?」




「俺は、俺は、反対する意味がわかんないくらい嬉しい。歌聞いて、この歌を誇り高く歌ってる自分が想像できた」




そう言いながら、私を抱きしめてくるのは岩本さん。






「く、苦しいです...」




まじで潰される、なんて思ってたら更に衝撃が走って、崩れ落ちそうになる。




「佐久間さんもこの歌ちょー好き! 歌いたい!」



「みんな賛成なんじゃないですかね」



「え、いいの? こんな程度のもので、いいの?」

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作者名:なあちゃむ | 作成日時:2022年4月30日 0時

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