みんな違って。（Hikaru.I） (ページ25)

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みなさん機嫌が戻りきらないまま、お食事会会場に到着して。

「あっ！初めまして！佐藤胡桃です♡」

「百瀬悠です」

「渡瀬裕美です！」

「木下茉里です♡」

「高木梨花です♡」

シュガバニの皆さんが語尾にハートをつけてそれぞれ気に入っているであろう人を見て挨拶してる。

「…そういうことね」

「え？何？」

私の呟きを拾ったのは岩本さん。地獄耳すぎだろ。

「岩本さん、集合かけてください」

まっすぐ前を見たままそう伝えて、みなさんが私の周りに集まってくる。

「あ、シュガバニのみなさん。シラフのうちに明日のスケジュール共有しちゃうので、ちょっと待ってもらっていいですか？」

そう言って彼女たちから距離を取って手短に話す。

「そこそこ売れないアイドルの常套句の売り出し方です。気をつけて。それから私のことは今日だけ下の名前で呼んでください。以上」

そう伝えて彼女らの元に戻る。

「すみません、お待たせ致しました。私、マネージャーをしております小鳥遊Aと申します。本日は端の方で同席させて頂きますが、よろしくお願いします」

「え、A？名字…」

「翔太、あの子も一応バレちゃいけない時代があったからね」

「Aちゃん、やり手なのかもねえ、ひかる」

「俺、全然理解してないんすけど、とりあえずAさんって呼べばいいすか？」

「目黒はそれでいいよ。あとは靡くな」

「了解っす、照くん」

地獄の男女共同お食事会(合コン)の始まりだ。