みんな違って。（Hikaru.I） (ページ1)

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「ねえ、お姉さんかわいいね。遊ばない？」

「稼げるお仕事、興味ないですか？」

「お酒とか飲める？」

少しキラキラしたネオン街に近い道を歩けば、このさま。

誰も私を中身では見ていない。

そりゃあそう。

地毛から少し栗色で、癖毛のおかげで勝手にゆるふわウェーブのかかっている私の髪。

目が悪いのに、事情があってカラコンしか入れれないから嫌でも盛れちゃう瞳。

自分が可愛くいたいっていう自己満のために広げている二重幅。

周りより数センチ高い身長に、好きなヒールを合わせてモデルさんみたいな背の高さ。

骨格がストレート気味だからメリハリある身体に見られがちなこの体型。

好きな私服はオフィスカジュアル。
つまりは体型もシルエットもはっきり見えていて。

「誘ってるようにしか見えないし」

そんな言葉は聞き飽きたんだ。

「あ、彼氏待ってるのですみません、、、」

イマジナリー彼氏のせいにして、今日もこの街から抜け出すんだ。

「私の中身なんて知りもしないくせに」

今日も私は、道ゆく人を信じない。